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LESSON2 side:リシェール 擦り合わせて… ※

「リシェール、俺と付き合ってくれ!」 校舎裏に呼び出されて告げられる言葉。 知らない教師だった。 教師からの呼び出しだったため来てしまったが、どうやら時間の無駄だったようだ。 今は只でさえ涼一が三日間も海外出張だから、柚希の傍に居ないとならないという時に。 「お断りする。」 即返事をし、去ろうとした。 「ま、待て!」 教師が私に掴み掛かろうとしたので、素早く回避し、足を掛けると背後に回って、教師の腕を捻り上げる。 私は最近護身術を学んでいた。 柚希を守る為にも必要だと思ったから。 「折ろうか?」 それだけ囁くと、教師が力を抜いたところで突き飛ばし、振り返る事無く柚希の元へ向かった。 「リシェール!良かった…行き違いになったらどうしようかと…。」 柚希が丁度廊下の向こうから来るところだった。 離れていたため心配させてしまったらしい。 「柚希?」 少し顔が赤い気がして手を伸ばすと、柚希は崩れ落ちる。 咄嗟に身を受け止めると、体温が高い。 「発熱…!」 柚希をどうにか支えて、寮の柚希の部屋に運び込み、ベッドに横たえた。 看病に必要な物を揃えて、頭を氷嚢で冷やし、制服を脱がす。 汗が凄かった。 「……柚希、脱がせるぞ。」 意識がしっかりしているかわからない柚希に断りを入れると、頷く柚希。 下着を取り去り全裸にすると、濡れタオルで全身を拭いた。 看病だからと自身に言い聞かせてどうにか平常心で乗り切る。 寝着を着せた時だった。 「…っ……寒い…。」 布団を掛けているが熱が高いのだろう。 急いで薬を口に含み、口移しで水で流し込む。 「ん……。」 こくりと喉が鳴った事に安心して身を引こうとした。 「…舌が…きもちいい……。」 微笑を浮かべた甘ったるい声がうっとりと紡ぐ…。 …恐らく涼一と勘違いしている。 迷った瞬間に舌が絡んで来たので、そのまま絡めてしまう。 寒いならば……。 柚希の着衣を全て取り去る。 私は衣服を脱ぎ捨て、柚希の横に入り込んで柚希を横向きにさせて抱き締める。 「ん……寒いのに…身体ひんやりして…きもちいい……。」 柚希は背中に腕を回して来る。 そのままじっと身体を密着させたままでいる。 柚希のしっとりとした肌が心地良い。 大丈夫、私はまだ平常心だ。と言い聞かせていないと……。 なのに、もう一度キスをしてみてしまう。 「ん……。」 柚希が唇を開いて舌を伸ばしてくる。 もうどうでもいいと思った。 「ん……っ…ふぅ…。」 柚希の舌に軽く歯を立てて擦り立てる。 「…っ…んっ……ふぅ…。も…っと…ぉ…。」 柚希の声が上擦ってくる。 ちゅくちゅくと音を立てて口内を舐めて、溢れて来る柚希の唾液を吸い取る。 「ぁ…ふぁ…んぅ…!」 気持ちの良い口内の刺激と、柚希の高くなる声で、勃起してしまった。 そして柚希もキスで感じたのか、硬いのが下半身で感じる。 すぐに柚希の勃起に私のモノを擦り合わせる。 「あ…んっ!感じ…ちゃう…っ!」 柚希が身を震わせて腰を擦り付けるように動く。 「っ…っく……ゆず…きっ…。」 色んな事が限界で出しそうになってしまい、柚希の股間に手を伸ばして擦り上げる。 指で袋を揉み上げて攻め立てる。 「あっ…あぁ!でちゃう…っ!もぅ…っ!」 腰を揺らして愛撫を求める動きをする柚希。 「柚希……っ、一緒に…っ!」 柚希の背に回していた腕を離して、自分自身を掴み、柚希のそれと同時に扱く。 「ん…っ、柚希…っ!」 柚希の唇を再び私のそれで封じて、何度も歯列をなぞった。 「ふ……あ…っ!ん……ふぅ…んんん―――っっ!!」 「んっ……くっ……っ!!」 互いの声を口内に送りながら、同時に放ち互いの身体を汚した。 私は肩で息をして、呼吸を落ち着かせようとする。 柚希はイった余韻で、身体をびくびくさせている。 改めて柚希の背中に腕を回し直して、柚希が落ち着くのを待った。 ……早鐘を打つ柚希の鼓動が徐々に通常の速さに戻る。 私の背に回った柚希の腕の力が抜けて、穏やかな寝息に変わった。 柚希の額に額を合わせてみると、だいぶ熱が下がっていた。 起こさないようにそっとベッドを抜け出し、変えてきたお湯で浸した洗面具で柚希をもう一度清拭して、新しい下着と寝着を着せ、再び氷枕と氷嚢で頭を冷やす。 冷たい水を口に含んで何度か水を飲ませ終えると、部屋のシャワールームを借りる。 シャワーを浴びながら軽い自己嫌悪に陥るが、腹部に付着した精液を見ると、手に取って舐める。 「きっと、憶えていない……。」 安堵するような、落胆してしまうような複雑な気持ちになってしまった…。

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