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LESSON3 side:涼一 疑似顔射 ※
「芹澤、俺の物になれよ…。」
柚希を呼び出した阿呆は俺様っぽくそう言い放つ。
十人程の子分を連れて。
俺は蔭に隠れて様子見だ。
こういう輩は断ってもまた来る。
一掃してやるのがいいと思った。
木の上に潜むリシェールは凄い殺気を放っていた。
本当に殺してしまわないか心配だ。
「僕は物じゃないです。」
ちょっとずれた答えを返す柚希。
そんなところも可愛い。
「身体に言い聞か……。」
限界だったリシェールが木の上から飛び降りて、男の首の後ろに両手の拳を叩き込む。
「ナイス!」
言いながら俺は、群がる子分達を空手技で倒していく。
うちは男子校なので、こういう事は割と日常茶飯事だ。
だから柚希が誰の物なのかを逐一教えてやっている。
しかしリシェールは強くなったな。
きっと柚希の為なんだろう…。
三人で食堂のテラスで昼食を摂って居た。
柚希がドレッシングの蓋と格闘していたので、開けてやろうと手を差し出そうとしたその時。
やった……結構ギリギリまで入っていたからな。
ドレッシングで柚希の顔が大変な事に。
顔赤く見てしまう俺とリシェール。
急いで俺は周囲を確認する。
誰も居なかったのに安堵する。
リシェールは柚希を拭いていた。
「あ、有難う。ごめんね世話焼かせて…。」
リシェールは柚希の世話が出来て嬉しそうだ。
蕩けるような笑顔を浮かべている。
リシェールは落ち着いたらしいが、俺はほんのちょっと硬くなってしまった。
飯を食ってる余裕が無い。
「すまんリシェール後は任せる!埋め合わせは必ずするから!」
リシェールはピンと来たらしく、苦笑で頷いた。
俺は急いでいたので、柚希を抱き上げて寮の部屋へ走る。
把握してない柚希はおろおろしていた。
ベッドに柚希を降ろすと、ようやく気付いて顔を赤くした。
何か言う前に唇を封じる。
「ん………。」
目を閉じて俺のキスを受け入れる。
俺は柚希のキス顔を見ていたかったので目は閉じないでいると、不意に柚希が目を開いて顔を真っ赤にした。
その表情が可愛くて、唇を放して生唾を飲んだ。
「……どうして涼一さんとはキスだけで気持ち良くなっちゃうのかな?」
……柚希が照れ笑いしながら爆弾を投下して来た。
何もして無いのに俺の股間はMAXだ。
「柚希っ!」
乱暴に服を剥ぎ取り、耳朶や首筋を歯を立てつつ吸う。
「あっ…!明日…体育っ!」
「柚希が煽るから悪い。」
「煽ってない…っん!」
鎖骨に舌を這わせるとそこにもしっかりと跡を付ける。
「俺の物だって宣伝になっていいだろ?」
「そんな…の……だめ……!」
イヤイヤと首を振る柚希。
それが俺を興奮させてしまうのに。
「暫く休むか?生徒会長権限でどうにかなると思うぞ。」
駄目でも寄付金を多く支払っている俺には反対する者など居ない。
「……体育だけ休む…。」
顔は真っ赤なのに俺の背にしっかり腕を回してくる柚希。
まだ一切触れてもいないのに出そうになる。
出すなら柚希に出したい。
「が、学校は行くから…っ!」
「善処する。」
俺の中では既に柚希は明日学校は休みだ。
少し柚希から身体を離して自分の着衣を取っ払う。
ダラダラ流れてしまっている俺の先走りを指に取って柚希の中を解そうとするが、早く挿れたくて集中出来ない。
「あっ…!指…もっと奥……っ!」
柚希が腰を捩って誘導してくれるが、その動きすらご馳走だった。
ぬるつかせはしたがまだ解してないのに、柚希に侵入させてしまう。
「っ……っ…!」
やっぱりきつそうだ、俺も抜く事は困難な状態だ。
「っ……はぁ…っ!」
涙をボロボロ零しながら必死に力を抜こうと息を吐く柚希。
「すまない…柚希が…愛おし過ぎて、制御が…効かなかった。」
俺の力では抜けなくなったので、柚希に任せるしかなくなって、諸々の事が済まない気持ちになった俺は神妙に謝る。
「…だ、だいじょうぶ……しんぱ…しないで……。」
泣きながら俺を気遣う柚希。
尊い……。
「ふ…ぁ…っ!また…おおき……っ!」
柚希が力を抜いてくれたのに、不可抗力だが大きくなってしまった。
時間を掛けて必死に柚希はどうにか中で動けるゆとりをくれた。
「柚希……本当に悪い……。」
「あやまら…ないで?涼一さんの…そういうところも含めて…っ…好きなんだから。」
柚希の包容力の凄さ。
俺が何を持っていても決して手に入れられない能力だなと憧れる。
柚希は俺に憧れてくれているが、柚希の方が凄いと実感してしまう。
だから惚れたんだと。
リシェールだって恐らくそうだと思う。
呼吸が荒い柚希を、必死に理性を総動員して呼吸が整うのを待つ。
「平気だから……むり、しないで?」
気遣おうとする俺を逆に気遣う柚希。
気遣い合いになると思った俺は、すぐに柚希のしこりを突き上げる。
「いっ……ふ…っ…あっ…んっ!」
一瞬痛そうにしたが、すぐに喘ぎに変わりだす。
いつもは乱暴に柚希を突き上げてしまうが、身体を気遣ってゆっくりと、そこばかりを狙って突き上げる。
「あっ…ふぁ!やさ…しぃ……っ!」
激しく動きそうになるのを必死に堪えて、柚希を突き続ける。
「ああ…んっ!やさし…のっ!ふあぁ…っ!激し…ぃりょういち…さんが…すき…っ!」
そんなことを言われたら、制御が一切効かなくなってしまった。
力の限り柚希を突きまくる。
「柚希っ!…俺だけの…柚希っ!」
「ああっ!イっ…も……イく……っあああ――っっ!!」
柚希が達して俺を締め付けるが、俺は更に突き上げを速める。
「あああっ!またイっ…っ!くるっちゃ…うぅっ!!もぅっ…!!」
「柚希…っ!狂え……っ!俺しか……見えなく……っ!」
「…こわ…っしてぇっ!ゆ…ずきのっ!ことっ!ふっ…ああ――っっ!!」
連続して達しながらも必死に応えてくれる柚希。
「…愛し過ぎて……俺の方が…狂いそう…だっ…!…っ…くっ……!」
柚希が俺の背中に爪を立ててビクビクと反応しながら、俺の射精を受け止める。
「ふ…ぁ……はぁ……っ…!」
俺がようやく動きを止めると、過呼吸のように荒く呼吸する柚希。
「…誰も居ない所に閉じ込めて、俺が世話するのも…いいかもな…。」
壊してしまうよりも、やはりちゃんと反応してくれる柚希がいい。
「……とじこめ…なくても……りょういちさ…んの事しか……もう、見てない…のに?」
「っ……。」
「……りょういちさんが…したいなら……い、いいよ…?」
息荒く恥ずかしそうに答える柚希。
可愛過ぎて愛おし過ぎて、だけど心が満たされているせいか性衝動には走らなかった。
「今度、監禁ごっこしてみようか?」
「…う、うん……。」
恥ずかしそうに頬を赤らめる柚希を包むように抱き締めながら、ゆっくりと唇を重ねた。
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