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ソラと。3*ルカside

 え、今からすんの? あんなにしたのに? 嘘でしょ。  ――――……って声が聞こえる気がする、その瞳。  見つめ返したまま、舌を絡める。 「……っ」  すぐにソラは眉を顰めて、多分耐えようとして瞳を開けたままでいる。顎に触れて口を開かせて深くキスすると、もう無理になるのか、ぎゅ、と瞳を閉じた。 「……ん……っ……」  ――――……声が漏れたら、もうこっちのもの。  簡単にオチてくるのも、滅茶苦茶に愛しい気がする。 「ソラ……」  名前を呼ぶと、いつも、ぴく、と震える。  それが可愛くて、何度も名前を呼ぶ気がする。  小さな一つ一つの反応が、こんなに可愛いとか。  今まで感じないまま来ていたから、新鮮で。  そもそも、こんなに可愛い可愛いって、オレ何言ってんだ、といつも思うけど。 「……は、ぁ……」  唇を離して、首筋にキスすると、ぶる、と震えながら、ソラが吐息を漏らす。  ――――……ソラを喘がせたくて、やってる気がする位。   耐えて漏れる声が可愛い。  耐えきれなくなって声が上がる頃には、もうオレもかなり盛り上がってるけど。   「……ソラ?」  ぎゅ、と抱き付かれる。 「――――……何で、そんな、元気なの」  もう、吐く息は熱いけれど。  ちょっと非難めいた、ソラの声。 「……何でだろーな。ソラ、泣かせたいから?」  くす、と笑いながら、そう言って、ソラを見つめると。  ソラは、むー、と眉を寄せた。 「……たまには、泣かせないでよ……」 「……ん?」  可愛い喋り方、するよなあ……。  思いながら、頬に触れる。 「……優しくやってよ」  少し睨まれて。  ――――……あー。  なんでこう……オレを盛り上げるのが、うまいのか。 「ソラが泣かなきゃ良いだけだろ……」  ちゅ、とまたその唇を塞ごうとしたのだけれど。  オレの言葉にちょっとムッとしたのか、口を閉ざして、むくれてる。  舌を拒否られて、こっちも少しムッとして。 「――――……ソラ、気持ち良いとすぐ泣くんだから、どうしようもねえじゃん。オレ、いじめて泣かせてる訳じゃねえだろが」  思わずそう言ったら。  絶対その通りだと思うのだけれど。ソラは、ますます、むー!と怒りだした。 「……っルカって、ほんっと、デリカシーない! っつか、ここ、デリカシーって言葉、あるの? もしかしたらないのかな、なんかそんな気がしてきた」  なんか、急にぷち、と切れたのか、ものすごく早口で、ブツブツ言い出したけれど。  なんか一生懸命訴えてきてるのが、すげえ可愛いし。  ――――……ちょうど、口、開いたし。  顎掴んで、オレの方に向けて、焦ってるソラの唇を一気に塞ぐ。 「……っん、む……っ」  嫌そうに、オレから離れようとはするのだけれど。  舌を絡めると、割とすぐ応えようと、してくる。  もうこの反応は、気持ちとは関係のない、条件反射的なものな気がする。  何しろ、瞳は、ルカのバカ―!とか、言ってるっぽいから。

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