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「いじわる」※
「……ン……っ……ぅ、ん……」
キスしながら、ルカの手が、体に触れ始める。
熱い、大きな手の平。
触れられてるだけで、なんか、気持ちいい。
もっと触ってほしい。そんな風に思ってしまいながら、ルカのキスにただ応える。
オレの舌は、ルカの口の中に引き込まれてて、ちゅ、と吸われて、噛まれる。
「んん……んぅ」
ぞくん、と腰に快感が走る。
舌が、溶けそう……。
一生懸命、上を向いてるから、絡んだ唾液が伝って、口の中に流れてくる。
飲み込むと、こく、と喉が鳴る。ルカは、いつもそうするみたいに、飲み込んだ喉仏の辺りに触れて、すり、と撫でる。
「……うまそうに飲みこむよな」
くす、と笑われる。なんだかとんでもない変態ぽいことを言われてる気がして顔がめちゃくちゃ熱くなった。
文句が口に出る前に、今度はルカの舌を、オレの口の中に入れられた。
「……んん……っ」
上顎をなぞる舌にゾクゾクしすぎて、体が、ビクビク震える。
飲み込み切れない唾液が、顎を伝って零れてくのが、感覚で分かる。ルカは唇を離すと、顎の下から舌を這わせて舐め上げた。
「ひゃ……」
びくんと竦んだオレは、ルカのでっかい手に、後頭部を抑えられて、ルカに押し付けられて。また、舌がめちゃくちゃ絡んでくる。
「……ぅン……ッ……ン、ん…………」
ごく。絡んで溢れる唾液、飲まされていると、なんだか変な気分に、なってくる。
……もう抵抗出来ないような、そんな気持ち。
「……ふ、……は、ぁ……っ」
ルカの手が、後頭部から肩に下がって、腕、脇腹を伝って、腰に回る。キスを離した唇は耳たぶに触れて、それから舌が耳に入ってきて、中をなめられる。
「や……っあ……っ」
なんか……ルカは今日……やたらゆっくり、やるつもり、なんだろうか。
手も、体の周りに触れてるだけ。唇もキスして、耳からまた頬にキスして、そのまま首筋に降りていく。
首筋をなめられて、オレは唇を噛んで、顔を少し背けた。すると耳を噛まれて、耳の裏側、なめられた。
「……知ってるか、ソラ」
「…………っ??」
「お前、ここに、ほくろ、あんの」
言いながら、耳の裏を、舌先でくすぐる。
「……あっ……」
なんかもうオレ、イっちゃいそうな気が、してきた。
短パンの中で、オレ自身はめちゃくちゃ熱くて。……かけらも触られてないのに限界っぽい。
「……ぃ、やだ……ルカ。耳、なめな、で……」
「ん? だから、ここのほくろ」
「ひゃ……っ……ぁっ……」
もぞ、と脚を動かして、堪えようとするけど。
「あるの知ってるか?」
耳元で囁かれる。意地悪い。それだげで、感じてるの、分かってる、くせに……。
「……知ら、ない……っ」
「だよな。見えないもんな……」
くす、とルカは笑って、耳の後ろから移動して、首の後ろをなめた。
「……!」
「ここにもあるんだけどな」
襟足をルカの手が掻き上げて、ちゅ、とキスされた。
「……や……くすぐった……や、もう……」
涙がにじみすぎた目を、ルカに向けて、睨んだら。
ルカは、ふ、と笑んだ。
「お前が知らないほくろ……オレが知ってんのって、なんか良いよな……?」
「…………っんん……」
またキスされて。またルカの手が体に触れる。でも、触ってほしいところには触らない。
胸に触れて、乳首にくるのかと思うと、その周りを、刺激して離れるし。
腰の方に回った手が、オレのに触れてくれるのかと思うと、下腹部にだけ触れて、離れてく。
「んん……っ……ん、ン~~~ッ……」
プルプルと首を振って、ルカを見上げる。
「……やだ、もう……」
「んー……?」
「…………いじわる、すんな」
涙で開きにくい瞳を頑張って開けて、むむむ、と睨むと、ルカが一瞬固まる。
その後、くす、と笑って、オレを見つめる。
「――――……生意気だな。ソラ」
ぶに、と頬をつままれて、もう何なの、と膨らむと。
「……いっちょまえにオレを煽るとか……」
何だかよく分からないことをぶつぶつ言いながら、ルカはオレを、くるん、とひっくり返して、壁に手をつかせた。
「……っ?」
「――――……責任取ってもらう」
せ……責任って???
オレ今何かいけないことしたっけ???
何だか、後ろでもぞもぞ動いてるルカに、嫌な予感しかしない。
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