252 / 293
◆番外編 【*クリスマスパーティ*2021年ver】2/2
――――……少し飲んだお酒で、ぽー、として。
綺麗すぎるツリーを、少しの間黙って見つめてたら。
少し離れて騒いでたルカが、戻ってきて、オレの腕を引いた。
「ソラ。すぐそこの宿、二階行こうぜ」
「――――……うん」
頷いたら、ルカが、じっとオレを見る。
「なに?」
「嫌がるかと思った」
「――――……行く」
ふ、と笑うルカの後をついていくと、宿の二階の部屋に入る。
ちょうど、窓から、ツリーの上半分が見えて。
すごく綺麗に、部屋の中が光ってる。
ルカと一緒に外をしばらく見て。
下で楽しそうな皆も見えて。
「適当な所できりあげて、片づけてもらうことにしてきた」
「うん……」
「――――……ケーキも、うまかったな」
「……ありがと」
嬉しくて笑うと。ふ、と笑い返されて。
首筋にルカが触れる。
キスされるのかと思ったら。
なにか、冷たいものが、喉に触れた。
「――――……?」
「首飾り。ソラに似合うと思ったから。つけたい時、つけろよ」
……ああ。もう何なのかなあ、この人。
今度こそキスしようと首を傾けたルカを、あ、と、止める。
「ルカ、待って」
「……ん?」
ポシェットに入れてたルカへのプレゼント。それを出して、ポシェットを外して窓際のテーブルに置いた。
今ルカにされたみたいに、後ろに手を回して、ルカの首にも、それを付ける。
チョーカーみたいなのに、青い石。
ルカの瞳みたいな色の。
ルカが選んでくれてたのは、オレが選んだのと多分ほとんど同じもので、ただ色だけ違う、水色の石だった。
「――――……あーなんか……」
「?」
「もう、抱く」
ぐい、と引き寄せられて抱き上げられて。
ベッドに、降ろされた。
上に押し乗られて。
ルカの手が、服の下から、遠慮の欠片も無く滑り込んで、腰から胸を撫でる。
「……ん――――……」
くすぐったい。
びく、と竦んだら、片方の手で顎をとられて、キスされる。
仰向かされて、深い、キス。
一度少し離れたルカが、服を脱ぎ捨てると。
綺麗な体に、今あげた飾りが、何だか、すごく――――……色っぽく見える。
今から、この人に、また、抱かれるのか。
そう思うと。
なんだか――――……胸が、痛くなるような。
鼓動が、早くなる、ような。
「――――…………っ」
性急に慣らされて。
深く繋がる。
「……ア……ッ――――……ん……」
はあ、と息をついて。
まだゆっくりと動いて、慣らしてるルカに。
きつく、抱き付いた。
「ル、カ――――……」
「……ん?」
キスで塞がれながら。ルカの名前を呼ぶ。
「……すごい……楽しかった。……ありがとね」
至近距離の、青い瞳を見つめながらそう言ったら。
また深くキスされて。息も、出来ないでいる内に、今度は、奥まで、突き上げられた。
「……ん、ぁっ…… あ、ぅ――――……っ……」
「――――……ソラ……」
可愛い、と囁かれる。
気持ち良すぎて、零れる涙を舐め取られる。
ゾクゾクしすぎて――――……ぎゅ、とルカにしがみつく。
耳元で、ふ、と笑われて。
「……ル、カ――――……」
そのまま、何度も抱かれて。
――――……やっと、終わって、抱き締められた時には、もう、ウトウトで。
抱き寄せられて、髪の毛を静かに弄られてて。しばらく動けなくてそのまま。
さっきまで部屋の中も光っていた、あの光ももう無いから、皆で片づけたんだろうなぁと、ぼんやりと思う。
「……ルカ……?……」
そう言ったら、ルカは、ふ、と笑った。
「……あぁ。起きてたのか?」
「……ルカって、すごすぎ」
「ん?」
「……オレがちょっと話した事……あんな風にしてくれるとか……そんなことできる人、ルカしか居ないと思う……」
「ああ。……まあ。そうだろうな」
そう答えながら、ルカはクスクス笑う。
「……すっごいなー……って……よく思うよ、ルカ……」
……眠い。しゃべりながら寝ちゃいそうだけど。
ルカを振り返って見上げると。
なんか嬉しそうな顔に、胸が少し締め付けられる、気がする。
「――――……すっごい、楽しかった」
「……さっきも聞いた」
クスクス笑うルカに。
「何回でも言いたい位、楽しかった……」
「……ん」
普段、意地悪する時のルカが、嘘みたい。
優しく頷いたルカに、ちゅ、とキスされた。
そのまま撫でられていたら。
眠ってしまって。
……クリスマス知らないのに。
めいっぱいクリスマスをしてくれた、ルカに。
めちゃくちゃ感謝しながら。
幸せな気分で、眠りに、ついた。
ともだちにシェアしよう!