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落ち穂拾い的な セキは健在

「  薄暗い部屋の中で直江が扉の所で振り返り、大神に向かって「他にすることはありますか?」と問いかける。  飴色のデスクの上で書類に目を通していた大神は一瞥もくれずに「ない」と素っ気ない返事を返す。直江は何か言いたそうにしていたけれど「お先に失礼します」と一礼して出て行った。  深夜だと言うこともあり、静まり返ったビル内では直江の足音は良く響いて……  それが聞き取れなくなった頃、大神は長く息を吐きながら上体を反らした。 「ん  っ  な、おえ、さんっ  ぅんっ行っちゃいましたか?」 「  ああ」  口の周りをべったりと涎と先走りに濡らして、大きなデスクの下でセキがもじもじと膝をすり合わせて腰の震えを逃がそうとしている。  長大で人のモノとは思えない形をした大神の逸物の先端をもう一度含もうとして口を開けるも、大神はさっと椅子を引いてしまう。 「あっ」  含むことのできなかったライチの果肉のような柔らかな先端を追って舌が伸ばされるも、届く前に大神は後ろに下がってしまった。 「お おおがみ 、さ 」 「こい、下着をずらして伏せろ」 「っ  く、口でって約束だったじゃないですか!」 「伏せろ」 「だ、だって、ここ、会社だし  」  さっと扉の方を振り返ると、背後から「は 」と嘲笑う小さな声が上がる。 「会社の、代表のデスクの下で、舐めながらイった奴が何を言う」  わざとらしく途切れる言葉は余計に羞恥心を煽って……  思わず男の臭いのする口元を拭おうとするその前に、どっと背中に衝撃が来てデスクに倒れ込んだ。  艶のある深い飴色に自分の顔が映る。  口の周りを汚して、だらしなく顔を赤くしたそれは会社に相応しいとは思えない。 「ぁ ぅ  イってなんか……ひっ」  遠慮容赦なく股間を鷲掴まれて思わず悲鳴が漏れた。  けれどそれを塗りつぶすようにぐじゅ と水っぽい音が耳を打って……  自分の出したはしたないモノが、せっかくあつらえて貰ったスーツに沁み込んでいやらしい音を立てる。 「 ぅ、 っ ぁ、これはっ」 「これは?」  大神の巧みな動きに馴らされ過ぎた体は自然と腰が揺れてしまう。 「  っや 」 「いやか?」  そう尋ねながら、ねっとりと嬲るような動きで指先が離れていく。  股間から逃げて行く体温におもわず振り返ると、男らしい美貌を皮肉気に歪めてこちらを見下ろす大神と目が合った。 「あ  あぁ  」  こうなってしまうともう駄目だった。  視線が辿るところに手を伸ばし、急かされてもいないのに引き剥がす勢いでスラックスを下着ごと引きずり下ろす。  それが、恥ずかしいことだって、重々承知で…… 「  お、おおがみさ  ここに  」  飴色のデスクとそこに散らかる書類を、後唇から溢れ出した愛液で汚しながらそろりと両足を開く。 「ここ、触って下さ  」 「触るだけで満足か?」 「っ  だって、  今はヒートじゃないから  」  発情期でこそ、男を受け入れるようにどこもかしこも柔らかくなるが、今はその時期ではない。  大神の常人とは違う大きさと形のモノを受け入れるには、ヒクリと引き攣るそこはあまりにも小さかった。  なのに、この男は…… 「やっ  はい 、裂けちゃうっ」 「そんな訳ないだろう?」 「そん  っ」  ひたりと入り口に押し当てられただけで、ちゅ とソコが自然と吸い付く感覚が分かる。  この男に馴らされ、拡張されて、もうすっかり大神専用のメス穴だった。 「もうすっかりココは俺の形だろう?」 「っ  そ、そうです。 ここは、大神さんの改造〇んちんの形になって……あっ!やぁっ 孕むぅ赤ちゃんできちゃうぅ     ────」 」  ペキン と小さな音を立てて飛んでいったシャープペンの芯を指先で引き戻す。  ノートの上に出来てしまった黒い筋を消しつつ、いい加減たまらなくなってしずるが声を上げる。 「おい、妄想がダダ漏れしてるぞ。あと涎も」 「はっ!マジで?」 「ついでに言うと、さっき来られた大神さんが天敵見つけた草食獣のような顔で帰って行きましたよ」 「えっ!マジで?」  廊下での勉強会の最中の話だった。 END.

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