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第18話

 2ー6 虚無  もう1人の女神、それは、フローディアの双子の妹なのだという。  「あの子は、病におかされているんです」  この世界を創った2人の女神、フローディアとアルトディア。  あらみたまであるアルトディアとにぎみたまであるフローディアは、2人で協力して世界を発展させてきた。  なのに。  「アルトディアは、私を裏切ったのです」  フローディアは、涙ぐんでいた。  「病におかされたアルトディアは、魔王を世界から排除するために世界を改革し始めたのです」  アルトディアは、まず、この世界の淀みを払う力を持つ聖女を誕生させた。  それには、かつて俺の母であるクレア・グレイアムも候補となっていたのだという。  「だけど、あなたのお母様は、今の聖女であるカーミラとは異なりアルトディアの言いなりにはならなかった。だから、アルトディアは、クレア・グレイアムを追放したのです」  マジですか?  フローディアは、話続けた。  「今の聖女であるカーミラのためにこの世界の理が影響を受けてしまっています。特に、魔王を転生させるのに必要な依りわらが」  「依りわら?」  「はい」  フローディアが頷いた。  「魔王だって生き物ですからね。この世界に産み出されるためには依りわらが必要となります」  フローディアは、じっと俺を見つめた。  「依りわらは、その体内で魔王の魂と肉体を再構築し育て、再び、この世界に産み出す者です。それが今、この世界には存在しないのです」  「そうなんだ」  なんでも、カーミラの聖女としての力は、この世界の全ての闇を払おうとするため光と闇のバランスが崩れたためだという。  「カーミラと彼女を操る女神アルトディアは、この世から闇を消し去り光のみの世界を創ろうとしています」  魔王という闇を持たない光のみの世界。  それは、光りも闇もない世界。  つまりは。  「無」  フローディアは、囁くようにそれを口にした。  「妹は、虚無の病におかされているのです。そして、世界を変えようとしています。私は、この世界のもう1人の女神として、この世界を守らなくてはなりません」  フローディアは、悲痛な表情を浮かべた。  「そのためには、アルトディアを倒すしかないのです」  「そうか」  俺は頷いた。  「そのために俺をこの世界に呼び寄せたというわけか」    

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