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親友
俺、藤澤恭弥(ふじさわきょうや)は高2の夏休みに親友の遠山愁哉(とおやましゅうや)と夏祭りに行く約束をしていた。
まだ親友。
この気持ちに気付いたのは去年の冬。
俺だって気付いた時は、違うと自分に言い聞かせて考えないようにしていたが考えないようにすればする程に思いは募るばかりだった。
高校に入学して直ぐに仲良くなりふざけたり時には喧嘩したり本当に親友だったんだ。
俺が高校1年の夏休み前に彼女が出来た時も凄く喜んでくれて笑顔で『先越された』とか言って本当に自分の事のように喜んでくれた。
俺の日常は彼女ができた事で変わっていくそれは愁哉と遊べなくなって距離ができてしまった事だ。
俺の隣には彼女がいて笑いかけてくれたり楽しそうに話しをしてくれている。
でも俺はそれがどうして愁哉じゃ無いんだろうと考えるようになったいった。
『私を見てないよね。別れましょう。』
そう言われた時に俺は悲しくもなくて愁哉とまた一緒に過ごせると喜びを感じてしまった。
彼女とかに憧れもあって告白されて付き合ってはみたが本当に好きで付き合ったのでは無い。
今思えば彼女に悪い事をしたと思っている。
人を好きになって自分を見てもらえないという悲しみを知ったから彼女を傷つけて悲しませたと今は分かる。
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