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最終話

どんなに繰り返し謝っても、もう四季には届かない。後悔したって今さらもう遅いんだよ。  どう願ったってどう足掻いたって四季が目を覚ますかどうかなんて誰にも病院の先生でさえわからないことなんだ。  そんなこと、頭では理解していても心は追いついていかないんだよ。明日こそって、明日にはって目を覚ますことを期待してるんだ。    自分が原因で人を傷つけてしまう事がこんなにも辛くて、申し訳なくて、死んで消えて無くなってしまいたくなること。  自分以外責めてくれる人が誰一人としていないことの辛さ。  こんなこと、知りたくなかった。こんなに辛い罪悪感なんてこのままずっと知らないままでいたかった。  見苦しいかな?ごめんね。さっきまではギリギリ嗚咽をっ我慢できてたんだけど、  やっぱりムリっそう。涙、止まらない。深呼吸したら止まるかな?  もういっそ、声をあげて泣こうかな?馬鹿にしてもいいんだよ。  君になら、どう思われたって良いんだ。   『何で、起きないの?今までの分いっぱい寝たんじゃん!! もう5年なんだよ?そろそろ起きてよぉ!!……      独りにしないでよ。    置いていこうと、しないでよ。声が聞きたいよ。……前みたいに笑ってよ。  四季ぃ……。』 オレンジがかった陽が病室をほのかに明るく照らす。真っ白なベットとそこにしがみつき泣く一人の男性がいた。  5年前から変わっていない夕日に照らされた扉のプレートは、特別病室。        その入院患者は【小野寺 四季】  

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