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第1話

俺はまだ年中の時出会ったあの子の事を忘れられないでいる 彼は変な時期にやってきた子だった 初めて見たときの印象は…瞼の上の傷がかっこいい!!喧嘩強そう!! 目がきらきらしてて明るくて元気一杯であっという間に人気者になったんだ そんな彼とある日の昼寝のとき隣同士になった その日は散歩とかプールとかがあったからすごーく疲れてたのかみんなは早めに寝ちゃったんだけど俺と高瀬くんはなかなか眠れなくて… そんなとき高瀬くんが俺の性器に触れたのだ 今思えばそれは特別な意味を持たない単なる好奇心から来た行動だったのだろう けれどそれがあった後の俺はそこを触りながらじゃないと寝れなくなるという弊害が出た だけど高瀬くんのその行為を咎める気もなかったしむしろ喜んでいた自分がいた。その行動は結局卒園まで続いた その後、高瀬くんとは家も近かったので、その縁もあって小学校に上がっても登下校が一緒にできた。クラスも一緒でずっと仲良く遊んでいたんだ   それから暫くして彼の行動に再度びっくりさせられることが起きたのだ ぼんやり教室の入り口に立って外を眺めていた俺は彼が直ぐそこにいることに気付かなかった ふと我に返って視線を移すと俺にキスしようとした彼がいたのだ 驚いて…やめてよ!!って言ってしまって…それから彼はなんだかよそよそしくなって… 登下校も一緒にならなくなったし休みの日も遊ぶこともなくなっていった それがとても寂しくて苦しくて…でもどうしてなのか聞きに行く勇気もなくて… そうこうしているうちに学年が上がりクラスが別れてしまった 隣のクラスだというのにそれがとても大きな壁に思えた それから遊び相手も互いに変わっていった 高瀬くんの話は彼と同じクラスである共通の友人からしか聞かなくなった…高瀬くんは話しかけてくれることも目も合わせることもなくなった…凄く凄く寂しい… 高瀬くんは女の子にモテモテだった 誰にでも優しくてスポーツも得意で勉強も得意。そんな彼が人気者になるのは必然でそれもまたすべて人並み以下の俺との距離を広げてしまった要因の一つに思えた 共通の友人は俺と幼馴染で可愛くて運動が得意な子。けれど普段は大人しくいつも静かに微笑んでいるような女の子 その子が、私ね高瀬君と両思いなんだよ!と教えてくれた その時初めて俺は彼に恋してたのだと知った。それと同時に失恋も知った その子が羨ましくて堪らなかった…わけわからない涙がずっと止まらなくて… けれどそれからすぐもっとショックな出来事が起こるのだ…

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