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(06) これからずっと一緒だろ?

再び隆之介の部屋に戻った二人は、服を脱ぎベッドで抱き合い、覚えたてのキスを重ねる。 自然と勃起してくる亜紀人のペニス。 隆之介は、それを確認すると、はむっと口に含んだ。 揺れる前髪を耳に掛け、ゆっくりと丁寧に、それは大事そうに愛撫する。 隆之介のあまりにも巧な舌使いに、亜紀人は閉口した。 「隆之介、どこでこんないやらしい事を覚えたんだよ……ただでさえ、男が男のをしゃぶるなんてエロいのに……」 「……別にいやらしくないもん!」 「さては、BL本だな?」 「……」 問い詰められ隆之介は目をしれっと逸らした。 「図星か?」 「いいでしょ! 別に! ボクがしたいんだもん!」 開き直って、ぷぅっと頬を膨らませる隆之介。 亜紀人は、思わず、クスッと笑った。 「ふふふ、いいよ、別に。でも、あまり激しくするなよ……出したくなっちゃうからな」 「……うん。でも、まだ出しちゃだめだからね……だって、ボクの中に出してほしいから……」 顔を真っ赤にして、恥ずかしそうにモジモジした。 亜紀人は、そんな隆之介を愛おしそうに見つめる。 「分かったよ……我慢する。隆之介の中に沢山出してやるからな」 「うん!」 隆之介はにっこり笑って、再びそれをパクっと口に頬張った。 *** 亜紀人は、言った。 「おチンチン、挿れるよ……」 「……う、うん、優しくね……そっと挿れて……」 隆之介は、いざとなると、塩らしく泣き出しそうな顔になった。 どうしたんだ? と亜紀人が尋ねると、 「だって……こんなに大きいとは思わなかったもん!」 と、亜紀人の勃起したものを握りながら、嬉しそうな泣きそうな顔をした。 亜紀人は、隆之介の両腿を抑え、自分の勃起したものをアナルに当てがった。 隆之介は、はぁ、はぁ、と息を荒げ、シーツを握り締める。 「大丈夫か? 隆之介」 「う、うん、平気……来て……」 亜紀人のぶっとい肉棒が隆之介の肛門をミシミシ拡張しながら挿って行く。 「……あっ君の入ってきたっ……うっ、うううう……切ないよ……はぁん……」 やがて亜紀人のペニスは隆之介のアナルに飲み込まれ完全に見えなくなった。 隆之介は、ふと両腕をクロスして顔を覆った。 亜紀人は不審に思い尋ねる。 「どうしたんだ? 隆之介。痛いか?」 「ううん。違う……」 「……もしかして、感じているのか?」 「そ、そんな事、聞かないでよ! あっ君の意地悪っ!」 潤んだ瞳を腕の隙間から覗かせて亜紀人を睨んだ。 **** 亜紀人が腰を振り始めると、すぐに隆之介は喘ぎ声を上げた。 それは、初めての体験。 前イキとは明らかに違うオーガズム。 めくるめく快感の波が、隆之介を襲う。 「あっ、あっ……体がふわふわして、おかしくなりそう……こんなの初めて……怖い、怖いよ、あっ君」 「大丈夫、隆之介、このまま気持ちよくなっていいんだよ」 亜紀人は、安心させようと隆之介の手を恋人結びでギュッと握った。 「でも、ボク、怖い……」 「平気、俺がついている。だって、これからずっと一緒だろ?」 「うん、ずっと一緒! ボク、すごく嬉しい……」 「じゃあ、思う存分、気持ちよくなれよ……俺も一緒に気持ちよくなるから」 「うん!」 亜紀人が優しくキスをすると、隆之介は嬉し涙で目を滲ませた。 そして、愛し合う男二人は、シンクロして激しく動きだす。 **** 「うっ、うっ……あっ君の……固くて、おっきくて……すごく気持ちいい……」 「……隆之介の中だって、温かくてとても気持ちいいよ……はぁ、はぁ」 とめどなく続く、アナルセックス。 局部から、パンパンと、激しく音を立ち、ベッドはギシギシと軋む。 二人の男から湧き出る汗の湯気と、熱を帯びた吐息が辺りに充満し、自ら放った、むせ狂うような男の甘い匂いに、二人の気持ちはさらに上がっていく。 「はぁ、はぁ……隆之介。隆之介……」 「あっ君、あっ君……うっ、うっ……あっ、あっ」 自然と漏れ出る喘ぎ声。 そして、互いの名前を連呼し、見つめ合い、狂ったように口を合わせ、れろれろと、舌を絡ませる。 亜紀人の手は、隆之介の乳首をムギュと捩じりつまみ、そして可愛く勃起したペニスを容赦なくしごき上げた。 その度に、隆之介は、あーっ、と歓喜の悲鳴を上げた。 **** いつしか、隆之介は、アナルを圧迫し体の奥まで激しく突いてくる男のものに、自分から進んで腰を振っていることに気が付いた。 ……雌化した自分の体。 隆之介は、それにある種の誇りを感じていた。 (あっ君のおチンチン……どうしてこんなに尊いの? ボクの体がもっともっと欲しい欲しい、って言ってる……だから、ボクの中でもっと暴れて掻き回していいからね。ボクの体で絶対に気持ちよくさせてあげるから……) 愛する男を喜ばせられる男の体。 それを得られた幸福。 一方、亜紀人は、自分のものが隆之介の肉壁と擦れ合ううちに感覚が麻痺し、隆之介と一体化して溶けていくような錯覚を感じていた。そして、頬を染め、泣きそうな顔で快感に溺れゆく隆之介が、自分を映す鏡のように見え、自分の男根がどんどん固く大きく隆々といきり立っていくのが分かった。 (隆之介……お前の雄膣はなんて気持ちがいいんだ。俺、お前を絶対に気持ちよくさせたい。誰でもなく、俺の力でお前を満足させたいんだ……) 求め求められ、亜紀人と隆之介は実感する。 男で有りながら、愛する男をいかし、愛する男にいかされる。 ペニスとアナル……。 互いにもっているその二つの性器が組み合わさることで、男同士の信頼、尊敬、友情、そこに愛情が加わり、至上の快感がもたらされる。 (男同士のセックスってなんて気持ちがいいのだろう……) そして、欲望の赴くまま無我夢中で男の体を貪り続けた、その悦楽の宴も終わりを迎える。 性器から蓄積した快楽という毒は、脳を満たし、体中に広がり、やがて行き場がなくなると、再び性器に戻ってくる。 パンパンに膨れた亜紀人のペニス、それに、とろとろになった隆之介の前立腺。 爆発寸前の状態。 「あっ君……ボク、もういきそう……あっ君……大好き……」 「俺もだ……隆之介……愛している」 「いくっ……」 それは、解き放たれた。 二人は、絶頂の雄叫びを上げ、事切れるように崩れ落ちた。 ドピュ、ドピュ、と精を吐き出しながら……。 **** 抱き合いながら寝転ぶ二人。 亜紀人は、隆之介の髪の毛を撫でながら額にキスをし、隆之介は亜紀人の厚い胸板に頬ずりをする。 互いの体温を感じる幸せなひと時。 亜紀人は、ふと隆之介に問いかけた。 「なぁ、隆之介、いつから俺の事を意識したんだ?」 「え! うんとね……忘れちゃった!」 「なんだよそれ!」 亜紀人は、隆之介のほっぺをツンツンした。 隆之介は、それを嫌がる事も無く、えへへと笑い、亜紀人を上目遣いに見た。 「あっ君こそ、いつからボクの事、気になる様になったの?」 「俺か? 俺も忘れたよ」 「もう! あっ君もじゃない。あははは」 笑い合う二人。 しかし胸の内は、同じ日の出来事を思い浮かべていた。 忘れもしない、5年前。 桜が一面に咲く大学のキャンパス。 入学オリエンテーションの当日。 二人は目が合った瞬間、分かった。 何か特別な事が始まる予感。 自然と惹かれあい、隣同士の席に着いた。 亜紀人は、隆之介に声を掛けた。 「なぁ、お前。名前なんて言うの?」 「えっと、ボクは……隆之介。橘 隆之介……」 恥ずかしそうに、でも、朗らかに微笑む。 (へぇ、隆之介っていうのか……男なのに可愛い奴だな……) 隆之介の無垢な笑顔に心を奪われ、ぼぉっとした。 不思議そうに首を傾げる隆之介を見て、ハッと我に返った。 「オホン、俺は、……亜紀人。米田 亜紀人って言うんだ。宜しくな」 亜紀人は、ニッと笑いながら、右手を差し出した。 隆之介は、その手を受け取る。 (……この人、すごくカッコいい……ボク男なのにドキドキしちゃう) もう片方の手を自分の胸に当て、心臓の鼓動の音を必死に抑えようとした。 そして、今……。 亜紀人と隆之介は思う。 (あの時の予感は本当だった……この人はきっと自分にとって特別な人なんだって……) **** 数日後。 やっぱり隆之介が心配だ、と言うことで、亜紀人は隆之介と一緒に住む事にした。 家事を二人で分担し、暇さえ有れば、イチャイチャ乳繰り合う。 和気あいあいの楽しい同棲生活。 さて、亜紀人は、まずは会社に人にご挨拶、という事で隆之介のリモート会議に登場した。 「いつも、隆之介がお世話になっております!」 「ボクの彼なんです」 急な事で、参加メンバーは固まった。 しばらくして、一斉に声が上がる。 「隆之介先輩! 付き合っている人いたんですか!? 嘘ですよね? 冗談ですよね?」 「りゅ、隆之介君に彼氏が? 嘘だろ? 僕は絶対に認めない……絶対に!」 後輩の木原と森下課長は、信じられない、という様子で頭を抱える。 その他の隠れファン達も、ショックで顔を蒼白にした。 想像通りのリアクションに、亜紀人は勝ち誇った顔をした。 そして、隆之介に耳打ちをする。 「なぁ、隆之介。奴らに俺達が付き合っているって証拠を見せてやろうぜ?」 「証拠って? 何をするの?」 亜紀人は、ニヤッとした。 隆之介をカメラの前に座らせ大股開き。 亜紀人は後ろから抱き付き、手を回してチャージの中にずっぽり突っ込む。 そこにあるのは、亜紀人お気に入りの隆之介の柔らかペニス。 それを容赦なく、ムギュ、ムギュッと揉みしだく。 「……あっ君、ダメだよ……ボクのおチンチン、そんなに、揉んじゃ……」 「……すげぇ、いい揉み心地。柔くて堪らねぇ」 隆之介は、堪らずに股をキュッと締めるが、亜紀人はそれを許さない。 隆之介の弱点である耳たぶをはむっと甘噛みし、力が抜けたところで、再び膝をこじ開ける。 「だ、だめ……許して、あっ君。みんなに見られて……恥ずかしい」 「恥ずかしがる事なんかないさ……モニターを見て見ろよ。奴らも隆之介のトロトロ顔に釘付けだぞ?」 先程は、あんなに騒いでいた会議の参加者も今では固唾を飲んで静かに見守っている。 いや、何人かは、体をリズミカルに揺らし、明らかにアレを始めてしまっている始末。 「な? 隆之介。分かっただろ? みんなお前に欲情している。それだけ危険な環境だったって事さ。だからこうやって俺のモノだってしっかりアピールしておかないとな」 そう言うと、もう一方の手もジャージに突っ込み、逆手で股ぐらを抑えると中指を秘部に突っ込んだ。 隆之介は、ビクビクビクッと体を小刻みに震わし、体をしならせた。 「……あっ、あーっ。やめてっ……」 悦楽の声を漏らした。 アナルを刺激され、すぐにムクムクと大きくなる隆之介のペニス。 亜紀人がジャージのゴムを強引にずらすと、それは、ぴょんと弾けて飛び出した。 既にびちょびちょに濡れた先端部から透明な男の愛液が飛び散る。 「ふふふ、元気いっぱいだな」 亜紀人は、隆之介のペニスをゴリゴリにしごき始めた。 アナルとペニスの同時攻め。 そして、さらに背後から亜紀人の顔が迫り、隆之介は、口の中まで蹂躙される。 んっ、んんっ……ちゅっぱ、ちゅっぱ…… あまりの気持ちの良さに、隆之介は意識が薄れて来ていた。 同僚、上司の視線を痛いくらいひしひしと感じる。 それは、取返しが付かない事をしているという圧倒的な背徳感。 一方で、愛する人に攻められているという、自慢したくなるような優越感。 それが混じり合い、隆之介の中のマゾの部分がむくむくと目覚める。 (ど、どうしてこんなに気持ちいいの……見ないで、恥ずかしい……でも、もっとよく見てほしい、あっ君に虐められるボクの姿……可愛いでしょ?……ほら、もっとよく見て!) (ああ、ボクは何て事を……はしたない……ボクは変態さんなの? ボクは変になっちゃったの?) それは、あっという間に絶頂へと押し上げる。 隆之介は、これはまずいと思い、残った理性を振り絞り亜紀人に訴えた。 「はぁ、はぁ、あっ君、ダメ。これ以上は、ボク、変になっちゃうよ……止まらないよ……あっ君」 「変になっちゃえよ、隆之介! そして、見せつけてやろうぜ! 会社の奴らによ! ほら!」 亜紀人は、ムギュと思いっきりペニスを握った。 快楽の電気が体を突き抜ける。 「ボク、出ちゃう! 出ちゃうよ!」 ピュ、ピュ! それは、見事にパソコンのモニターにかかった。 **** 「もう、あっ君、酷いよ! 明日から会社の人と顔を合わせられないじゃん……」 めそめそする隆之介の頭を、亜紀人はポンポンと撫でた。 「いいじゃないか? 隆之介。これで、もう二度とお前に手を出してこないからさ!」 「……そうかもしれないけど」 「こっちへ来いよ」 「……うん」 腑に落ちない隆之介を亜紀人はキスで出迎える。 んー、チュ! 二人は、唇を離すと、目を合わせたまま、ふふふ、と笑った。 隆之介は、先程の事はすっかり何処かに行き、ニコニコ顔。 「……それにしても、あっ君って独占欲強いよね?」 「うるせぇ! いいんだよ。隆之介は俺のもんだ。誰にもとやかく言わせない」 隆之介はまじまじ亜紀人の顔を見つめる。 「なんだよ?」 「うれしい! ボクはあっ君のもの!」 隆之介は、亜紀人に飛びついた。 首に腕を回し思いっきり抱き付く。 「ば、バカ。お前、仕事中だろ!! 仕事しろ!」 「やだ! あっ君とイチャイチャするもん! あっ君のおチンチンだって気持ちよくしたいもん!」 「ったく……隆之介はどんだけスケベなんだ?」 「あっ君がボクをそうしたんでしょ!」 「何を! あんなに沢山BL本を隠し持っててよく言うぜ!」 「キャッ!」 亜紀人は、隆之介を押し倒した。 そして、手をついて真剣な眼差しを向ける。 「隆之介、好きだぜ。愛している」 「あっ君! ボクも、あっ君の事だいだい大好き!」  隆之介は、満面な笑みで答えた。 折り重なる二人。 その二人の手首に巻かれた誕生日プレゼントのペア時計は、同じ時を刻み始めていた……。 大学以来の親友はこうして恋人となり永遠に結ばれる。 この物語は、そんな二人の恋物語。 * そんなに優しくされたら好きになっちゃうよ! おわり

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