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第17話

 凱は、空を見上げて大きく息を吸った。  青い、高い空。  今日は特別な日だ。  2週間前には、特別な日になるなんて思ってもみなかったが。  ちょうど正午を知らせる教会の鐘が鳴り響いたが、二人の耳にはそれがウエディングベルのように聞こえていた。 「これからも、よろしくな」 「こちらこそ」  二人は幸せだった。

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