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第3話 告白と知られてしまった俺の想い side凌馬
「俺、凌馬さんのこと、好きなんだ。」
俺の目を真っ直ぐに見つめて、そう告白されて、これは冗談ではなく、真面目なんだと分かってしまった。
この俺に告白してきたのは、蔵王龍聖。
敦士の弟だった。
誤魔化し切れない。
そう思った俺は、素直に自分の気持ちを龍聖に話した。
「…告白は素直に嬉しい。でも、俺は、敦士のことが大好きなんだ。だから、ごめん。お前の気持ちには答えられない。本当にごめんな……。」
そう言った俺に、龍聖は、
「本当に俺の入り込む隙はないのか?1ミリも……?そんなに兄貴のことが好きなの?」
と食い下がってきた。
「うん。本当に敦士のことが大好きなんだ。だから……。」
俺が、そこまで言った時だった。
人の気配がした俺は、そちらのほうを見て、その表情が凍りつく。
なっ、何と、そこには、驚いた顔をした敦士が立っていたからだった。
「…凌馬……。」
「…敦士……。」
お互いの名前を呼んで、俺たちは無言になる。
龍聖は、そんな俺たちを見て、黙っていた。
敦士に、俺のこの想いを知られてしまった。
一体、どうしたらいいんだ?
俺たち二人は、しばらく、お互いの顔を見合っていた。
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