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4 ケーキプレイと優しい暗示【彰、過去を忘れて淫らに堕ちる。】
「全く。君達は主の扱いが悪くて困ったものだ」
やれやれと嘆息するが、アルカシスは自身の持っているクリームが詰まった絞り袋の口金をまずは彰の臍に向けた。
「美味しいケーキに変身するんだよ、ショウ」
「んっ」
アルカシスは少しずつ袋を絞りながら、円を描くように彰の臍にクリームを絞り落とした。全裸で臍の部位だけちょこんと乗っているクリームは、彰が身じろぎするだけで垂れてしまいそうだ。
「美味しそう。ちょっと味見できない?」
臍に乗ったクリームを見てニカライがグレゴリーに尋ねるが、彼は首を横に振った。
「まだですよ、ニカライ。主上の次は私達がこの子をデコレーションする番ですから、盗み食いは退場してもらいますよ?」
「ちぇ・・・じゃあデコるのは俺にやらせてよ!」
「はいはい」
アルカシスは今度は彼の両乳首上に口金を定める。クリームが乳輪に触れた途端、ヒヤッと冷たさが彰を襲う。
「うっ、冷たっ」
「大丈夫。すぐに慣れますよ?」
身じろぎする彰を押さえつけながら、グレゴリーが言った。アルカシスは、その後も彰の際どい部位に口金を定め、クリームを落としていった。
乳首や胸の周囲、臍、脇腹、恥骨周囲や脚の付け根、鎖骨沿いと彩るようにクリームを落としていく。絞り袋に詰めていたクリームが無くなる頃には、彰の白い肌に乗ったクリームはバランス良く映えていた。
「わぁ!美味しそう!まず苺はどこに置こうかなぁ~?」
アルカシスの出来栄えに、ニカライは感嘆を上げながら苺の置き場所を探す。
「やっぱり、ココかな?可愛い乳首に苺はお似合いだね」
ニカライは彰のクリームで彩られた乳首に苺を置いた。苺の冷たさでビクッと腰が引き攣ったが、他の男達に押さえられ彰は身じろぎすらできなかった。
「後は・・・ココ。ココ。・・・できた!」
ニカライは自身の出来栄えに満足したように声を上げた。クリームで彩られた鎖骨や恥骨周囲には輪切りにされた苺が並び、乳首や臍にはそれぞれ苺1個が鎮座している。脚の付け根のクリームの上にチョコスプレーが彩りよくパラパラ撒かれ、下腹部にはハーフカットされた苺が綺麗に並べられた。まさに、苺のショートケーキである。
飾り付けが完成すると、苺とクリームのバランス良い配置にアルカシスが手を叩いて拍手した。
「素晴らしいよ、ニカライ。美味しそうなケーキが出来上がった。みんなで仲良く食べてくれ」
その言葉にグレゴリー、ニカライ、イヴァン、アレクセイ、ユリアンは互いにニヤッとして視線を合わせた。互いに、彰のどこを堪能するか決めたようだ。
「では、ショウ。お待たせ致しました」
ーーいただきます。
グレゴリーの言葉を合図に5人は一斉に彰に群がった。
* * *
「ああっ、やっ、ああんっ」
チュウ、パッ!
ペロッ、チュウ!チュ!
ペロッ、ペロッ、クチュ、グチュ!
5人全員に身体を嬲られる快感に、彰は歓喜の悲鳴を上げる。五つの舌に身体中の性感帯を嬲られるのは全身に電流を流されているようでゾクゾクする。しかしその電流が脳芯をビリビリッと通過すると、途端に快楽が苦しいモノに変わり今度は苦痛の悲鳴を上げた。
「ひぃ!たっ、助けっ!」
唯一動ける頭で、彰はアルカシスに懇願する。彼はニコリと彰に微笑んだまま、舌で嬲る5人に一旦静止を命じた。
嬲る舌が離れ解放されたのだと彰は安堵の息を吐く。しかし、嬲られた快感で勃起したペニスや刺激された性感帯は、次の刺激を待ち侘びて身体をビクビクッと引き攣っている。寸止めに近い状態にされた彰を見て、アルカシスが言った。
「まだ終わりじゃないよ、ショウ。まだ君の可愛いペニスとお尻が残っているじゃないか」
アルカシスの合図で、イヴァンとアレクセイが彰の下肢を上げてペニスと後孔を晒す格好にされた。
「ーーっ、なっ、何をっ」
「こことここはまだクリームをつけていないだろ?5人に可愛がってもらえるよう私が付けてあげる」
困惑する彰は、アルカシスを不安そうに見つめた。脚を開脚された形で固定された彰は、脚を動かせず宙を蹴るのみ。そのままアルカシスは、まずは彰のペニスにクリームをゆっくり落とした。するとユリアンとニカライが競うように彰のペニスにしゃぶりつく。
「あっ、あああんっ、ダメぇ」
ペニスと陰嚢を二人にしゃぶられ彰は戦慄いた。身体は押さえつけられているが、彰の腰がブルブル震え自分から二人に突き出そうとモゾモゾしている。押さえていたイヴァンとアレクセイは、震える彰の腰を支えるとユリアンとニカライがなぶり易いように腰を支え、二人の舌と口腔内の温かさに彰はそのまま精液を吐き出した。
「あああっ」
気持ち悦い・・・。
もっと・・・もっと舐めて。
もっと、しゃぶって。
快感に悶えながらも、自分達を見る視線を感じた二人は、ニヤッと笑いながら彼と視線を合わせた。
「かーわいい♡俺、君が気に入っちゃった」
ニカライが射精した精液を飲みながら言った。イタズラにペロッと先端を一舐めすると彰はビクッと引き攣る。何か思いついたのか、陰嚢を舐めていたユリアンが一旦中断し、彰の耳元で囁いた。
「さっきこっそり聞いていたから知ってるけど、人間界に戻っても誰も君を待ってくれる人はいないんだろ?」
「っ」
アルカシスに苺のショートケーキを渡された時だ。確かに、これを買ってくれた祖母は5年前亡くなって、誰も自分の味方である人はいなくなった。
「ねぇ、ショウ。僕達と兄弟になろうよ。僕達なら、君を独りぼっちにはさせないし、毎日楽しいセックスもやりたい放題だよ?」
「えっ?」
ユリアンの突然の提案に、彰は面食らった。彼は、彰の表情は予想していた様子で優しげに笑った。
「いきなり言われてびっくりするよね。うん、当然だね。でも考えてもみて。人間界では家族からも縁を切られたんだろ?でもこの淫魔界は、こんなに君を好いている奴等がいる。僕達はみんな君が大好きなんだ。友達になろうなんて言っても、僕はそれじゃ満足できない。もっと深く君と繋がり、もっと深く君を知りたい。だから、兄弟。今からショウは僕の可愛い弟だ」
ユリアンの優しい声が彰の鼓膜に反響する。鼓膜に反響する彼の優しい声に影響されて、アレクセイとイヴァンに支えられていた身体の力を抜いた。二人はもう抵抗はないと確信し、ゆっくりと彰を起こした。
彼の声には優しさだけでなく、彰の孤独で他人を警戒する侘しい心を暖かく包み込んでくれている気がした。
「兄弟・・・?俺の、兄さん?」
彰はぼんやりとユリアンを見つめた。彼の優しい声と目の前の笑顔を見ると安心してしまう。夢現状態でぼんやりしている彰の頬に、ユリアンは彰の頬に優しくキスを落とす。
「そう。僕はユリアン。僕だけじゃない。ニカライも、アレクセイも、イヴァンも、グレゴリーも。みんな君の優しいお兄さんだよ?」
本当だ。みんな優しい。俺は淫魔界(ここ)にいていいんだ。
「ユリアン・・・兄さん」
「うん、えらいね。よく言えたね。じゃあ、ショウ。僕達と兄弟の契りを結ぼう。僕達5人とセックスして、それで契りは結ばれる。そうすれば、晴れて僕達は兄弟になるんだ」
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