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第1話

「完成だ!」  駈け込んで来たのは、幼馴染の三笠 令司(みかさ れいじ)だ。  放課後、白衣を着て理科準備室に籠るのが彼の日課だ。  そんな令司を隣の理科室で待っていたのは、梶井 泰彰(かじい やすあき)。  彼の実験が終わると、宿題を教えてもらう。  これが泰彰の日課だ。  今日はマンガを読みながら待っていた。   「何ができたんだ? 一応聞いてやる」 「馬鹿にするな」  そう言う令司の手には、透明の液体が入ったビーカーが。  彼は、それを掲げて見せた。 「これはどんな物質も溶かす薬なんだ!」 「なぜビーカーは溶けないんだ?」 「あれ?」  泰彰は、ため息をついた。

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