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第24話
友喜を追い返して部屋に戻った2人は、お互いに顏を見回して呆れたように盛大にため息をついた。
悟は史彦をそっと抱きしめると、不安げに聞いた。
「ほんとによかったのか?」
「あの人のことですか?本気で聞いてます?」
「ううん、形だけ聞いてみた」
悟が唇を近づけてきたので、顔を彼の方に向けながら史彦は微笑んで言った。
「よかった。怒るとこでしたよ。…悟さんはどうなんです?」
史彦の唇に触れるほど自分の唇を寄せて、甘く息を吐きながら悟は答えた。
「本気で聞いてる?」
「いえ、形だけ」
「ふみ、愛してるよ」
外でギラついている真夏の太陽に負けない熱いキスを交わしながら、まだシーツを引いていないベッドではなく、2人で並んでテレビを観るために買ったソファーにもつれこんでいった。
〈了〉
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