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第1話

 オレの世界の中心はいつだってこのキラキラとした幼なじみの久住七央だ。それは当たり前の事でありそこに何の疑問もない。そうやってオレ、松永理央は生きてきた。  オメガである七央は誰もが振り返る美貌の持ち主。オレの自慢の幼なじみで親友で、幼い頃からずっと兄弟の様に過ごしてきた。  小柄で華奢で、砂糖菓子のように繊細な儚い容姿。ミルクティー色のふわふわとした柔らかい髪と透き通るような白い肌。いつも潤んだような瞳に、鈴を転がした様な耳障りのいい可愛らしい声。ぽってりとして艶やかな唇は緩く弧を描き、見ていると何故かこちらまで微笑んでしまう。  庇護欲を、これでもかという程唆られる。    そんな七央の一番近くで一番の親友でいられる事は、オレにとってこの上ない喜びで幸せな事。七央の側がオレの居場所だしそこしかオレは知らない。知らなくてもいい。  だけど時々考えてしまう。  もしも七央が誰かと幸せになってしまったら、オレの居場所は何処にあるのかな…、って。

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