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☆8
あれから
色々 自分なりに考えてはみたけれど。
先生の行動の意味が、あのキスがなんだったのか・・・
いくら考えても 分からない。
どんなに頭がよくても
どんなに難しい問題が解けても
答えは見えてこない。
考えても 考えても、分からない。
『はぁ・・・・・・』
くそぉ。
なんなんだよ・・・
なんで あんな・・・・
聞いてみようか、と思ったけど
次の日は、もう1人の先生が担当の日で
先生とは会わなかった。
そして、今日。
教室の前のイスに座って
プリントの採点をしたり、
生徒からの質問に答えたり
いつもと変わらない先生がいる。
何となく・・・俺の方は あんまり
見ない・・・気がしないでもない、けど。
涼しい顔して。
なに考えてんだか。
『はぁ・・・・・・・』
くそぉ・・
すっきりしない・・・
数学みたいに、すっぱり、きっちり
答えが出ればいいのに。
余計な事ばかり考えてしまって
あまり集中できなくて、
1問 解くにも いつもより
時間がかかってしまって、
もやもやしたまま
今日の勉強会は終わってしまった。
『終わるよー。集めてー。』
『はーい。』
今日も、教卓にプリントを置いて
みんな帰っていく。
いつも誘ってくるクラスメイトは
俺の不機嫌さを悟ったのか
声をかけてはこなかった。
『ん、あれ?今日は最後まで解けなかった?』
俺の置いたプリントを見て、先生が
驚いたように聞いてきた。
なんだよ、それ。
誰のせいだと思ってんだか。
『はあ・・・・・・すみません。』
『謝らなくてもいいけど。どうする?』
『はい?』
『やって帰る?諦めて やめちゃう?』
『・・・・・・え?』
『やって帰るなら つきあうよ?』
え・・・と
それは、どういう・・・
残れって事?
先生の表情をじっと見つめたけれど
「先生」の顔をした 先生からは
なにも読み取ることは出来なかった。
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