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☆11
ペンが進まない俺を見て、
先生は ふんわり笑う。
『どこが 分からない?』
と、さらに体を密着させてくる。
だから・・・堪らず
体を横にずらして距離をとった。
『どうしたの?』
『分かりません・・・・・全部。
・・・分かりません・・・先生が。』
分からない。
答えが見えない。
どうしたらいいのか
分からない。
『分からない・・・・・・俺が?
そうかな?すごく、分かりやすいと思うけど?』
“ 難しく考えなくていいよ ”
そう言って、また笑う。
ふんわり 優しく・・・
でも、なぜか・・・ちょっと泣きそうな顔で。
『・・・・・・え・・・・』
分かりやすい・・・・?
難しく考えなくていい?
だとしたら・・・・
先生の態度から・・・
導き出せる答えは・・・・・・
先生・・・は
先生は・・・・・
もしかして・・・・俺のこと・・
『・・・ね。この問題、解いてみて?』
先生の指が ゆっくり俺に伸ばされる。
『解けたら・・・ご褒美、あげる。』
『・・・・・・・っ・・・っ///////』
・・・いつか見た
妖艶な笑みを浮かべる先生。
『・・・・・・ね?』
そっと唇をなぞられ
あまりの色香に
背中がゾクリと震えた。
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