12 / 37

☆12

ごそり なるべく、そっと・・・ 起こさないように・・・と、 気をつけて 動いたつもりだった・・・・のに 『ん・・・・・・・・・』 隣で眠る先生が、身動ぎして 目を開けた。 そして、ベッドから体半分 出ている 俺を見て、 『あ・・・・・もしかして・・・帰る?』 と、寂しそうな泣きそうな顔をする。 『・・・・・・。』 ホントは帰るつもりだった。 でも、 そんな 顔されたら・・・ 『いえ。トイレに行ってきます・・・』 『そ?早く戻ってきてね・・・』 俺の返事に、ホッと息を吐き出し いつもの ふんわりとした笑顔を 向けられて・・・ 行きたくもなかったトイレに行き、 洗面所に寄って、冷たい水で顔を洗う。 鏡に写った自分を見つめ、 考える・・・・。 なんで・・・・。 なんで、こんな事になったんだ・・・ と。 結局、あの解けなかった問題は 先生に教えてもらいながらではあったけど すぐに解けた。 ご褒美って・・・キスをされて そのまま のし掛かられて キスが深くなっていって・・・ 寝室へと連れていかれた。 抱いたのは俺の方・・・ だけど 実際は、先生に抱かれた気分だ。 何も分からない俺の上で 先生は1人で準備をして 1人で腰を振った。 「好きだ」とか、 そんな言葉もなく、ただ体だけが 1つになった・・・そんな感じ。 やっぱり、分からないよ。 先生・・・・・ 俺には分からない・・・・・・ 俺は どうすればいいの?

ともだちにシェアしよう!