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第51話
「泣いて…身体、やっぱり悪いのか?すまない…無理させたな…」
すっと綺麗な瞳から零れ落ちた雫を拭うみずき…心配そうに聞いてくる。
「……」
オレ…泣いて…
拭っても拭っても…勝手に流れてくる涙。
自分でも目をこする。
「アキラ?」
心配そうに覗き込む…
「ううん、平気…どこも悪くないから…、ふ、きっとみずきがヨすぎて涙腺緩んじゃったんだろ…」
そう笑ってみるが…うまく笑えない…
身体は痛くない…
けど…心が…
みずきを失いたくないって…勝手にあがいてる。
「本当に…大丈夫か?」
なおも心配そうなみずき。
「ん…」
浅く頷く。
「アキラ…やはり何か悩んでいることがあるのか?」
優しく頬に触れながらたずねる。
「ないよ…いつも通り」
感情をさとられないように軽く答えるアキラ。
「…なんでも話してくれ、いつでも聞くから…」
肩に触れ…真剣な瞳…
心底心配して…
「ありがと…なら」
そんなみずきに優しく触れながら…言葉を続ける。
「あぁ」
真剣に頷くみずき。
「みずきさ…最近ストレス溜まってない?」
にこっと笑ってみずきに聞く。
「え…?」
「オレの知ってるヒーリングの先生のトコに今度一緒に行ってみない?」
催眠術師の元へ…
言わなければ始まらないから…
「ヒーリング?」
何も知らず首を傾げるみずき。
「うん、お前疲れてるみたいだから、本格的に癒してやろうと思って」
「いや…俺はアキラが居てくれたら…充分癒されてるから…」
「オレも行くし、信じられる先生だからみずきにも体験してほしいんだよ…今度休みの時に行こ、」
優しく誘うアキラ。
「あぁ…アキラが行きたいなら…」
強引に決めるアキラだが、やはり拒否などしない。
「じゃ…約束な…」
お互いの小指を絡め…みずきの絡めた小指にキスをするアキラ。
最初で最後の約束…
みずきと別れるための…
アキラの可愛い仕種に、どきっとするみずきだが、アキラの様子の変化も心配で…
自分とSEXして終わってこんなに泣き続けていたことなんかないアキラ…
何か深い意味があるのかもしれない…と思わずにはいられない。
「アキラ…愛してるから」
アキラを安心させようと囁く。
「……、」
その言葉に…やはり胸が苦しくなるアキラ。
勝手に涙が込み上げて来て…みずきに寄り添うように顔を伏せる。
「アキラ?」
「ありがと…寝よ、」
声が震えないよう…ぽつりと答える。
「あぁ…、おやすみ…アキラ、」
心配ながらもアキラの髪を撫でて優しく囁くみずき。
「おやすみ…」
そして、一言コトバを返し…
みずきのあたたかさを感じるよう寄り添って、そのまま眠りにつくアキラだった…。
《緩やかな決着》終。
《遠退く想い》に続く。
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ここまで読んでくださってありがとうございますm(__)m
って誰も読んでないかもしれないですが(^^;;
みすきとアキラの痛く切ない物語…
ついにアキラがみすきへ暗示をかけるために動く…
みずきの想いは…
そして…アキラは…
混沌としていますが、これからもお付き合い頂けると嬉しいです^ ^
悠希乃諒。
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