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第五章・2
健はパジャマの前をはだけ、未悠に愛してもらいながら考えていた。
(人に、こんなことをしてもらうのは初めてだ)
それを、未悠に言うべきだろうか。
過去に愛したどんな相手にも、急所を預けたことはない。
事実、恋人を装って近づいた刺客もいたことがある。
(こうしてペニスをさらしておいて、ひねられでもしたらお終いだもんなぁ)
だのに、未悠には許してしまった。
どうしても、やりたい。やってあげたいと、ねだるから
「健さん」
「なに?」
「その……、口でしてみても、いいですか?」
「……いいよ」
私のこの口は、一体何を言っているのか。
それこそ、食いちぎられれば終わりなのに。
「未悠」
「何ですか?」
「お手柔らかに、頼むよ」
「はい」
やがて、未悠の熱い舌の感触が。
もうそれだけで、健は射精感を覚えていた。
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