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第16話 囚われる 10/16
すぐに熱いものが押し当てられた。
「ねえ、泣いて帰りたいほど俺が好きだった?」
押し当ててグッと入口に潜り込みながら入ってくる。
痛みに息を詰めると動きを止めて前を緩々と擦られる。
「ああっ………はっ……」
「隼人? 聞いてる?」
囁かれる声は少し掠れている。
何、聞かれた?
「何?……んあっ……」
グッと押し入られて仰け反った。仰け反るとさっきまでの刺激に尖りきった乳首を摘まれて更に甘い声を上げた。
「っあっ……はぁ……あっ」
最奥まで突き入れられて肩で息を継ぐ。
痛みと共に身体の中に感じる熱。
腰を浮かされて抱き直された。
「泣かしていい?」
「え?」
泣かすって何?
こめかみに指を這わされて知らずに涙が流れていたのを知った。
「ねぇ。泣いて帰りたいほど俺が好きだった?」
見下ろされるその表情はとても扇情的だ。
「嫌われたいって、嫌われたくないって思うほど?」
「……好き」
言葉にしたら涙が溢れ出した。
「好き……好き……」
何度か繰り返す。確認するように、伝わるように。
思いの全てが伝わればいいのに。
「俺もね。隼人が好きだよ」
涙を吸い取るように口付けを繰り返して顔中にキスをされて唇に。
「ああっ……んんっ」
止まっていた腰を動かされて仰け反る。
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