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epilogue/2
会社用のシャツに着替え、時間ギリギリまで彼の家で過ごすのが当たり前になっていた。
俺専用の歯ブラシが常葉 家の洗面台にあるのは少し……恥ずかしい。
「…ねぇヤナセ。ヤナセは俺とセックスするの……嫌?」
「へ?!あ、え…嫌じゃ無いけど……常葉は仕事終わりだろ?疲れてるんじゃ…」
ぷくっと膨らむ頬に、しまった地雷を踏んだと思った時にはもう遅い。
ぽかぽか胸元を叩いてくる彼の手は強く握りこまれており、今までに見た事もないくらい紅潮した顔色が……暴力的なまでに、色気を纏っていた。
「…お客さんは、セックス“しなきゃいけない”人。ヤナセは“したい”人。……これじゃ、ダメ?」
「〜〜〜〜っ、ダメじゃない」
この先、君がそれを恋と呼んでくれるまで、俺は諦め悪く追いかけ続けるんだろうな。
触れた手が絡まり合い、頬へのキスが開始の合図。
「──ね、ヤナセ…っなまえ、名前呼んで……ぁんッ…トキワじゃなくてっぇ……」
「…そう、だなぁ。恋人になってくれるなら……考えなくも、無い…かな?」
今日も、明日も、その先も
この恋、家までお届けします。
「うぅ〜呼んでくれなきゃ、ぁあ…もーっ死ぬぅ!」
「 青汰 !しょうたショウタしょーうーた!青汰!!」
だから死なないでくれませんか!!!
fin.
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