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続 3 : 16 *
掴んだ腰を決して放さず、そのまま僕は根元までゆっくりと文一郎のナカに逸物を突き挿れていく。
「文一郎のナカ、凄く気持ちいい。……熱くて、絡みついてくる感じがする」
「生憎と、絡みつくなんて可愛いこと、俺はしな……い、です、っ」
「ん、奥まで入った。……まだ動かないから、怯えなくてもいいし、警戒もしなくていいよ」
「……ん」
それにしても、竹虎君の言葉を借りるわけではないけど。……文一郎は本当に、細いなぁ。華奢とかではなく、なんて言うか、シンプルに細い。
かと言って、それをあまり指摘すると文一郎は頑張って太ろうとするんだろうな。それはそれで、強いている気がして嫌だ。
だけど、肉付きが良くなって文一郎がもっとエッチな体になったら……。
「今、変なこと考えたでしょう」
「なんで分かるのっ!」
「スケベな顔をしていました」
「どんな顔、それっ!」
ジロリと、文一郎が僕を睨む。
「目の前に俺がいるんですから、余所見しないでください。……今は、セッ、クス。……シて、いるんです、し」
……っ。なにこの生き物、可愛すぎでしょ……っ!
「文一郎、大好き。……駄目、我慢できない。もう動きたい」
「ゆっくり、なら。いい、です」
「あぁ、もうっ! 文一郎、僕に甘すぎだよっ! でもそんな貴重な【分かり易いデレ】が、堪らなく好きっ!」
「だから、大きな声を出さないでください……っ」
文一郎はほんのりと顔を赤らめつつ、僕を見上げている。
「……章二さん、しっ」
それは、少し前。竹虎君に言っている姿を見て、僕が羨ましがった単語だ。
……あぁ~、もうっ。だから、そういうところが好きなんだよっ!
「あ、っ。先輩の、また、大きく──ん、ッ」
ズッ、と。ゆっくりと腰を引き、ゆっくりと腰を落とす。
突然動いた僕に驚きつつも、痛みはなかったらしい。文一郎は可愛い声を出して、すぐに口を手で押さえた。
「んっ、ふ、ぅ……ッ」
「声、我慢してるね。いじらしくて、可愛いなぁ。……大好きだよ、文一郎」
「せん、ぱ……っ。……章二、さん……っ」
体を震わせながら、文一郎は縋るような目を僕に向ける。
「章二さん、あきつぐ、さ……っ。声、出ちゃう。これ、嫌です……っ」
そうだ。文一郎は、声を他の人に聞かれたくないんだった。すぐに僕は腰から手を放し、文一郎の顔に添える。
「僕の手、噛んでいいよ。だから、自分の手は──」
「それも、それもいや、です、っ」
文一郎は僕の手から顔を逃がし、もう一度僕を振り返った。
「──おね、が……っ。キスで、塞いで……っ」
……あぶ、ない。危うく『みこすり半はダサいです』といった種類の罵りを受けるところだった。
「う、ん。分かったよ。キスしてあげる」
「章二さ、んっ。……んっ、ふ……ッ」
可愛い目をして、可愛い表情を浮かべて、可愛いおねだりをする。そんな文一郎があまりにも可愛すぎて、思わず挿入したばかりだというのに、すぐさま射精してしまいそうだった。
「ん、んっ。……ぅ、ん、ッ」
……当然、キスに没頭している文一郎には内緒にするけれど。
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