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第5話
そして。
季節はめぐって、4月。
春休みが終わり、今日から高校2年生がスタートする。
俺はクラス分けの紙が貼られた掲示板の前にいた。
自分から特別進学クラスへの志願をして、学校側に許可されていた。
特別進学クラスは学年に2クラスしかないから、
瑞希と同じクラスになる確率は二分の一。
あいうえお順だから、「あ」から始まる瑞希の名前はすぐに見つかった。
続けて自分の名前を探す。
俺はガッツポーズした。
熱望したとおり。
俺は晴れて瑞希と一緒のクラスになった。
キタ――ッ!!って叫びたい気分だぜ。
俺はもう決めてる。
全力で二人の距離を縮めることを。
大好きが大嫌いを砕く瞬間を。
友達でもいい。
瑞希の側にいられるなら。
そして、知りたい。
瑞希のことを。
もっと知りたい!!
桜の花びらが花の雨のように舞い散る中、俺は固く決意していた。
この恋がどんな結末を迎えても、
俺は微塵も後悔しない。
ただ、ひたすらに君を想い、君に向かう。
花雨の君に。
終
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