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side彰吾
美智と二人で抱いた日の翌日、葵は学校自体を休んだらしい。弄ばれることには慣れた風だったが、激しく貫かれる経験はそれほどなかったようだ。華奢な体躯を見ても、二人がかりで犯されるタフさはないと分かる。
それでも、彰吾も美智も、またあの甘い蜜のような体をした人形を抱きたいと願った。だから週末を挟み、再び学校に現れた葵を迎えに行く。
同じ相手を連続で喰らうことはほとんどなかったからかもしれない。二人で一年の教室に顔を出すと、先日とは少し違ったざわめきが起こった。
「おはよう、葵。体調は戻ったの?」
ごく親しい相手かのように美智が声を掛ける。朝一番で現れた自分達に、葵は少し戸惑いを見せたものの、問いには素直に頷きを返した。
従順な気質自体はそれほど彰吾を興奮させない。けれど、彼が内では彰吾達をしっかりと拒んでいることを知っている。己の主人から罰を受けないために、交換条件を突きつけてくる強かさも見せる。そこに興味が湧いた。
彰吾が二度目に抱いた時には、もう美智にも二度抱かれた後で、相当限界が来ていたのだろう。それまでお人形然として比較的いい子に快感に身を任せて喘いでいた葵から、嫌がる台詞が多く溢れた。それも彰吾には堪らなかった。
「昼休み、このあいだの場所においで。すぐに来るんだよ」
美智が誘いをかけると、やはり葵は拒むことはしない。どこか諦めたような目をして、首を縦に振った。
彼から漂う甘い香りが、そうして髪が揺れるとより一層強く香る。美智はそれが好きだと言って、香りの強いうなじを楽しそうに舐めていたことを思い出す。
昼休みの始まりを告げるチャイムが鳴ってしばらくすると、自習室の扉が控えめにノックされる。どうぞ、と美智が誘えば、葵がゆっくりと室内に入ってきた。
彼の動作は何をとってもしなやかだ。世話役を付けるほど裕福な家柄で育ったからなのか、ぐちゃぐちゃに犯されている時さえ、品の良さを感じるアンバランスさも彰吾の目には面白く映った。
「今日は昼休みが終わったら帰してあげるからね。また倒れても困るし」
声音は優しいが、美智が言っていることは非道極まりない。でも彰吾も人のことは言えない。
葵の背後に回り、あの時と同じように詰襟のホックとボタンを外していく。葵は彰吾の手を払うことなく、身を任せてくる。
漆黒の制服と対照的な真白い体を早く晒してやりたい。そしてこれから犯されるというのに澄ました表情のままの彼をまた、涙で汚したい。従順そうな態度がより加虐心を煽るなんて、彰吾は葵と出会って初めて知った。
葵の後孔を馴らすのは今日も美智がやりたいと名乗りをあげた。淡く色づく蕾を舌で直接溶かす作業がよほど楽しかったらしい。
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