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ダメージを和らげるために、自身にもローションを軽くまぶした美智は、ゆっくりと葵の蕾を割り開き始めた。楔を打ち込むように、葵の呼吸に合わせてじわじわと侵食していく。 「あ……、んっ、あぁぁッ」 「あぁ、やっぱ葵の中、最高に気持ちいい」 恍惚とした表情で葵にキスを落とす美智の姿に、なんとも言えない苛立ちが募る。 「そんな睨まないでほしいな。ちゃんと彰吾が抱く時間は残してあげるから」 彰吾の視線に気が付いた美智は、緩やかな抽挿を始めながら微笑みかけてくる。そして混ざるよう手招いてきた。 「葵、彰吾がキスしてくれるって。よかったね」 「あッ……お、がた、さ」 たとえ一方的に犯されていても、唇を重ねていると葵は安心するらしい。だから美智の言葉で、葵は縋るような目を彰吾に向けてくる。 美智は宣言通り葵を突き上げながら、胸の飾りを口に含んで弄び始めていた。彰吾が葵にキスをし、間接的に美智へと更なる快楽を与えてくれるのを待っているのだろう。 美智の思いのままに動くのは癪だが、桃色の唇が彰吾に食べられるのを待つようにぱくぱくと震えているのを見て我慢することは難しい。 身を屈めて奪ってやれば、それを合図に美智のピストンが激しくなった。 「っ、は……、んん……ん──ッ」 葵の体が時折強く痙攣するのは、美智が葵の弱い部分を気まぐれに抉るからのようだ。その度に、苦しげに頭を振るから、彰吾は口付けが解けないよう、葵の顎を掴んでより深く舌を絡ませる。 美智が吸い付いていないほうの突起に指を絡ませれば、葵だけでなく美智の肩も揺れた。どうやら葵がいい具合に締め付けたようだ。 葵を可愛がってやれば、美智も高められ、必然的に彰吾の順番が早く回ってくることになる。それに気が付いた彰吾は、積極的に彼らの行為の手助けをしてやることにした。 「葵、ほら、さっさとミチのことイカしちまえ」 葵の中が美智を絞り上げるように、彰吾は摘んでいた尖りを指の腹でぐりぐりと押し潰してやる。痛みを感じるほど強く刺激を与えてやるだけで、葵が達したことを思い出したからだ。 「ッ、やだよ、もうちょっと楽しみたいんだから」 口ではそう言いながらも、一段と深い興奮の波には襲われたらしい。美智は葵の腰を掴み、さらに激しく追い上げるような抜き差しを始める。ソファが軋む音が室内に響くほど。 「あっ、あぁぁ───ッ」 硬く勃ち上がりながらも弾力のあるそこを、周りの皮膚ごときつく摘み上げてやると、葵は彰吾の口付けから逃れるほど大きく体を跳ねさせた。 美智との間で揺れていた手付かずの場所からぽたぽたと白い雫が滴り落ちている。

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