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「じゃあ今度、見学させて下さいよ。俺はプレイには参加しない。それならどう?」
「……考えておく」
ここで押し問答を繰り返している暇はない。早く葵の元に向かいたかった。了承したわけではないが、彰吾の回答は戌井を満足させたらしい。ようやく彼は彰吾の前から退き、道を開けてくれた。
応接室の扉の先には、すでに美智と葵が揃っていた。来客対応に使われるはずの部屋には格式高い調度品が並んでいるが、かろうじてシャツを身につけている程度の葵の姿と、部屋に響く粘着質な音が空間を淫らに演出している。
「遅かったね、何かあった?」
膝の上に乗せた葵に指を突き立てながら、美智は遅れて登場した彰吾に視線を向けた。
「イヌに捕まった」
「なるほど。一緒にヤりたいとか言ってきた?」
「あぁ」
うんざりした様子を見るに、戌井は美智にも何度か絡んでいるようだ。
「混ざるのがダメなら、見学は?だと」
「ふーん、見学ねぇ。葵、どう?俺たちとセックスしてるとこ、ワンコに見せてあげる?」
葵には話の流れがさっぱり理解出来ないだろう。美智に問われても、戸惑ったように瞬きを繰り返すだけ。正面に立った彰吾に答えを求めるような視線を向けてくるが、いちいち説明するのも面倒だ。
うっすらと熱を滲ませる瞳に見上げられ、彰吾はその顎を掬って唇を重ねる。舌を潜り込ませると、予想以上に口内が熱を持っていることに気が付く。
「いつもよりちょっと熱いよね。こっちもそう」
「あぁッ」
彰吾の反応を見て言いたいことを察した美智は、葵の後孔に突き立てた指をぐちゅりと掻き回す。いきなり乱暴な動きに変わって、葵の体が跳ね上がった。
「またパパと沢山エッチなことしてたんだってさ。だから熱っぽいみたい。ここも結構柔らかかったし」
「へぇ、そうなんだ」
どうやら美智はすでに葵への尋問を行っていたらしい。楽しげな美智とは反対に、彰吾はやはり面白くない気持ちが湧き上がる。父親が葵を好き勝手に抱けることへの羨望か、それともこれは独占欲から生じる嫉妬なのか。
「……や、あぁぁッ」
「ホントだ、熱い。どんだけヤってたんだよ」
美智の指と襞の狭間に遠慮なく指を突っ込んでやれば、葵からは悲鳴が上がるが構わなかった。指先に伝わる熱への苛立ちは簡単には治らない。
「この状態で俺たちに犯されに学校来るって。本当に可愛いね、葵は」
美智は愛しげに囁くが、彰吾は葵を愚かだと感じる。けれど、誰かに助けを求めることもせず、逃げ出しもしない彼を弱いとは思わない。そこが彰吾を滾らせるのだ。
「もしかして、パパだけで満足出来なかった?ここ舐められるのにハマっちゃったのかな?」
葵の腰を支えていた手を這い上がらせた美智は、まだ柔らかな桃色を突いてみせる。
「ん、ちがっ……ちが、ます」
「そ?でも想像したでしょ、今。ここキュってした。ね、彰吾」
「あぁ、欲しそうに締めてきたな」
以前二人掛かりで苛められた記憶はまだ色濃く残っているのだろう。葵は必死に首を横に振って否定するが、指を咥え込んだ場所は刺激を期待するようにひくついている。
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