3 / 269

第3話

いや~、楽しかったなぁ。 細かい設定やラフ画まで見れたし、何よりファンブックが手にはいった! 俺は最近ハマってる異世界系アニメの展示会に行ってきて、ルンルンな気分で帰宅していた。 あの主人公は勇者だけあって、設定もしっかりしてたな。 俺としてはやっぱり魔法使いの方が好きなんだけど、あの魔法使いキャラ設定はいいのに、保有スキルがいまいちなんだよな。やっぱ魔法使いならもっとこう……… そんな事を考えながら歩いていると、突然足元が光った。 っ!な、なんだ!? 足元が光ったと思ったら、今度はその光が何かを型どっていく。 円を描き、その中には複雑な模様に何か文字が浮かび上がる。 これって、もしかして魔法陣!? そう思った瞬間その魔法陣が強い光を放って、俺は眩しくて目を閉じた。 何が起きたのか分からなかった。 ゆっくりと目を開けると、そこは見たことのない場所だった。 真っ白な神殿みたいな造りの部屋。 ……ここって 周りを見回していると俺の他にあと二人、誰か居るのに気付いた。 その二人も何が起きたのか分からないみたいで、呆然としている。 見た感じ、俺と同い年くらいか? それよりさっきの魔法陣といい、見たことのない場所といい、これは多分……… 「三人の勇者たち、召喚に答えよく来て下さいました」 そう言ったのは赤い髪と緑の瞳を持った女の子だった。

ともだちにシェアしよう!