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奥まで晒して **

「ひ、んっ、ァっああ、ァ、ゆ、やあっ、ひぁ、ぁんっ」 細い腰と小さな尻を益子の大きな手で鷲掴みされながら、益子によって性器にその蕾をぐりぐりと押し付けるようにして、何度も深い部分を擦り上げられる。 小刻みなピストンに性感を激しく揺さぶられ、葵は泣きながら長い髪を乱しては、縋り付くように玄関の壁に爪を立てる。 「きゃ、ぁ、う、んンッ、いや、らぁ、っああっ!も、やらぁ、あっきもひぃの、やぁああ!」 「ン…かぁいい…ほら、葵…っ、ヤダじゃないだろ。」 「んぃ、っ!あー‥あ、あぁ、んっ、も、もっとぉ、っ…も、っとして、ぇ、えっ」 「ん、そうだ、よな…っ、ほら、わかるか?ここ、だ。葵…!」 もう揺さぶられっぱなしで膝も痛いし、廊下も、すがりついた壁も全て飛び散った精液や潮や尿で汚れている。きっと膝は赤くなっているに違いない。 そんな痛みも今の愚鈍な葵の思考には刺激にならず、奥の小さなそこは、嬉しそうにしながら何度もじゅぱじゅぱと益子の性器を含んでは、底が抜けてしまいそうな快感を逃すことができず、そして何時もよりも激しい手付きに泣いては喜ぶ。 「ゆ、や…ち、ちゅう…ちゅうしてぇ、っあ、あ、っイく、アぁ、ァっ、ほし、い…ほしい、んンっ!」 「は、あ…っ、葵、ンん…ふ、っ…もっと?…っ、ん、ん、ん、っ、まだ、ほしい?っ…ほら、ほら…っ!」 「ひぁ、あーっ!!んん、む、っ…あーっあ、あや、やぁあっ!ぁん、ンっんむ、っんぁ、ちゅ、ふ…っ!」 脚を抱え上げられ、縋り付いていた壁から剥がされると、益子と向い合せになるようにして押し倒される。深く、貪るような熱い舌だった。 翻弄され、飲みきれない唾液がしみとなって床に落ちる。腹を何度も痙攣させ、下生えも、袋も、全部が葵の尻にびたびたと激しく打ち付けられるたびに、その粘液を飛び散らせる。 過ぎた快感の悲鳴すらも益子の舌に飲み込まれ、ぶわりとふくらんだ益子の性器に、葵は全身にぞくぞくとした喜びのような甘い痺れを行き渡らせる。 その胎で消して逃さぬようにと益子を締め付けながら、腰に絡ませた細い足で素直に求めた。 口調とは裏腹の、本能からの行動だ。 一滴残らず出し切るつもりで、益子のピストンは早まった。 「あ゛、ぐぁ、っ…はぁ、あっイ、く…あお、い…っ…」 「ぉ、ぐっ…んい、ぃっイぐ、っあ、あ、っ、いっちゃ、ぁあっ!!」 性器の奥から膨らんだものが一気に押し出される。みちりとはまった結合部を、これ以上ないくらいに引き伸ばしたと思ったら、葵の知らない奥の奥。そこに奔流のような熱い精液が数度に渡って流れ込む。間欠泉のような勢いだ。 腰を震わせ、まるで塗り付けるかのように腰を振りながら、葵はぷらぷらと視界の端で揺れる自分の足を見ながら、小さく悲鳴を上げた後、まるでスイッチをオフにするかのように意識を手放した。 「はぁ、あっ…かわいい…かわいい、な…葵、っ…」 益子は、それからしばらくだらし無く弛緩した葵の体を存分に堪能し、性器を抜く頃には冗談のような量の精液がどぷりと蕾から吹きでるのを見て、徐々に頭を冷静にさせた。 「葵、?」 長い髪が張り付いて、口端や目の周りを体液でべたべたにしながら廊下に身を投げだしていた。 下肢は濡れ、精液も散らしたのだろうか、淡く色付いた突起や薄い腹に白濁を付着させていた。 益子は、葵の肘や手首、膝などが赤く擦れていることに気がついた。そうか、そういえば玄関だった。 痛々しいくらいに手首についた痕や、買い替えたほうが良さそうなドアマット、そして割れた花瓶と、おそらく水ではないものが溜まるフローリング。 まるで、骨まで貪るようなセックスをしていたらしい。葵のヒートはまだ収まってなさそうで、その強烈なフェロモンの香りは多少薄まったが、2時間ほど抱いていたというのにまだ足りなかった。 「葵、なあ、起きて。」 ぬく、と指を泥濘んだそこに押入れ拓くと、ごぽりと精液が尻を汚す。 「まだ、だめだ。葵、あおい…」 「はー‥、っ、ぁ?」 虚ろな目で益子を写す。長いまつげが絡まりそうなくらいゆっくりと瞬きをしながら意識を浮上させる。葵は節々の痛みを感じながら、益子の手によって抱き寄せられる。 「ベッド行こう、ここじゃ痛いだろ。」 「……、」 声を出すこともできないくらいに疲弊していた。 頭の中はもったりとした生クリームが詰まったようにゆるふわなかんじだ。指先一つ動かせない。 心地よい振動に揺られながら、柔らかなシーツに降ろされると、ふるりと小さく身震いした。 ちがう、降ろされたのではない押し倒されたのだ。 「ゃ、…め…」 「葵のヒート、まだ収まってねえよ。ほら、こんな…たまんねえ匂いがする、」 「ゆう、や…も、だめ、…やすませて…」 「沢山イけて偉かったな、俺が収まるまで、付き合って。」 「も、もう…む、」 もう無理、という言葉は音として発せず、再び飲み込まれるように舌が絡められたせいで葵の悲鳴は届かなかった。 「……ん、」 「ひ…っく、…っ、…うぅ、っ… 腰の重だるさや、腹の中の気持ち悪い熱が収まった日の翌日。啜り泣く声で目が冷めた。 どうやらその泣き声の主は葵のようで、そのまま甘やかすように頭を撫でてやろうと体を動かしたときだった。 「ひぅ、ぅっ」 「んあ、っ?」 ぬく、と性器が葵の腹に入ったまま寝ていたらしい、繋がったそこは急に動いたことによる摩擦で葵ごと引き寄せる。子猫のような可愛らしい悲鳴を上げる番に気づき、慌てて飛び起きた。 「んゃ、ぇ…っ」 「っ!!!わりぃっ!!」 葵を抱き締めながら、そっと性器を引き抜く。何度揺さぶったのか、葵の白い太腿は明らかに益子のものと思われる手形がくっきりとついており、尻を白濁で汚しながら小さく蹲って泣く様子が可愛そうで可愛い。 常々自分が並々ならぬ感情を葵に対して抱いていることは自覚したが、まさかフェロモンを自分から発したとはいえ、葵のヒートが誘発されたことにより胸が震えるほど興奮した結果、これは完全に抱き潰してしまった。気絶した葵を無理やり起こし、揺さぶり、場所を変えてさらに抱き、精を飲ませ再び挿入した。覚えている。全部においてやらかした。 これはまずい。暫く口を利いてもらえないのではないかと冷や汗を垂らしながら、そっと葵の顔を覗き込む。 泣きすぎたせいで腫れた目元を恥ずかしそうに隠しながら、素直に引き寄せられるまま益子の胸元に収まると、ぐすぐすとぐずりながら首元に顔を埋められる。 さらりとした髪を梳くようにして撫でながら、額に口付けをする。ごめんねという意味を込めて、やさしく。 「…ゃ、だって…おれ、いっだ…っ…」 掠れた声で、不服を訴えるように珍しく語気を強める。 「言った。すまん、まじ、ほんとわるい。」 「やさしく、しろよぉ…っ、こわ、かった…!!」 べちりと葵の手が益子の胸を叩く。それもすまん、とどんどん居た堪れなさに益子の声が小さくなっていく。 しばらく無言でべしべしと叩かれながら、実は全然痛くはない。むしろ子猫のパンチのようなものだ。 ただそれを言うとまたいじける気がしてならない。益子は己の口を一文字に引き結びながら、甘んじて番の抗議を誠意を持って受け止めた。 何分だかわすれた。しばらくその抗議を受け止めていた。次第に弱くなっていった叩く力は、最終的には縋り付くようになる。 黙って抱き締めながら背中を撫でれば、絞り出すような弱々しい声を漏らした。 「妊娠、してたら…っ、…」 泣きそうな、震えた声だった。 ああ、葵は俺のためにそんなことを心配している。 この年上の小さな番は、本当は誰よりも家族に憧れを抱いているはずなのに、俺のことを優先して心配してくれるのだと思うと、堪らなくなった。 「産んでよ、葵。」 俺はお前との子供、ほしいよ。 耳元で囁いた声をどう受け止めたかはわからない。 ただ泣きながら下手くそに笑う葵の顔はただただ可愛かった。

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