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学校
「学校・・・変える?」
そんなことを言った母。
だがその時の僕はまだ中学2年生。
流石に「うん」とは言えなかった。
それは、無理をさせたくなかったから。
僕のせいで、母さんと父さんに負担をかけさせたくなんてなかったから。
そんなこんなで不登校になりつつも学校へ行った。
そして中学卒業を機に県外の私立高校へ進学することになった。
ただ、誰も居ない。僕のことを知らないところへ行きたかったから。
県外なので一人暮らしをしようかと思ったのだが心配性な両親が全寮制の高校を勧めたのでそこに入ることになった。
まあ通院は今もだからしょっちゅう帰るのだけどね。
そうして今、デカイ門の前に立っています。
そう、今。
因みに今日が入学式なんだけど時間間違えたよ。
930登校の筈が寝坊して 現在11:00。
さて、どうしよう。
もう門しまってる。
どうしよう。
あ、忘れ物なかったかな・・・、よし、ない。
でも・・・・・どうしよう、どうしよう。
遅れた・・・迷惑かけたし。
どうしよう。怒られるよなぁ。
でもその前に学校の中に入らないと。
そう考えながら門の前を往復していた。
傍から見ればただの不審者で。
気にしない。そんなことなんてできない。
だって、怖い。
手足が、震える。恐怖。
どうしよう。
そんなことしか考えられなかった。
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