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第2話 授業

数学の授業をまじめに聞く、担当は蒼井先生で塾の講師をしているので、参考にしている先生の1人。 「で、あるから~、じゃ出席番号5-15俺の授業とってたら、前出てきて問題解いて」 あ、今日僕あたる。 問2の問題か、立ち上がり、まだ誰も書きに来ていないホワイトボードに答えを書いた。 「お! 早いな、もう問題解けたのか?」 「はい」 みんなより一足先に自席に戻り、他の問題も解いていく。 ここは予習していたから解ける問題だ。 授業が終わり、分かりづらい問題を質問しに行く。 「蒼井先生、質問してもいいですか?」 「ん?いいぞ」 ノートと教科書にはびっしりといろいろ書いてある。 「おま、予習復習してるんだな」 「はい」 にこりと笑うと先生は少し赤面していた。 疑問な顔で見ながら「この部分です」 と教えてもらえた。 「ふむふむ、分かりました、ありがとうございます」 と礼をいい、先生をあとにした。 --------------- 俺の名前は蒼井裕二(あおいゆうじ) 担当は数学だ。そしてゲイだ。 真面目に俺の授業を聞く生徒が1人いる。 友達は……いないのか、よく1人でいるのを見かけた。 問題をホワイトボードに書くとすぐさま答えを書きに来た。 予習復習もしてるらしい、えらいな。 と考えていると不意な笑顔に俺は我慢できず、赤くなってしまった。 か……かわいい。 おさえろ、俺、ノンケしかも生徒に手を出すなんて俺のプライドが許すわけない。 控室の事務所に入ると先生たちが白幡の話をしていた。 「白幡くん、本当に真面目で授業聞いてくれるからうれしいわ」 「あ、俺も分かります」 俺も話に加わる。 「あと、男でも可愛いの分類に入るよな」 それもわかる。 「えー、ダメですよ、白幡くん純粋のままにしてくださいよ」 「ダメとはなんだ」 と笑う。 「2年の首席は彼だろうね」 「いえ、東雲くんも結構頑張ってますよ」 「いや、あいつは……」 東雲も2年で真面目で、いつも誰かに囲まれている、正反対の学生だ。 先生が集まってこんな話本当はあまりいけないのだが、俺は白幡が主席をとるに期待している。 --------------- 次の授業は人体科学 松原先生、今年の人数は少ないみたいであまり教室にいなかった。 前の席に座り教科書を広げ待っていると、先生がきた。 「はーい、みなさん授業始めますよ」 松原先生はわりとおじいさんに近い……気がする。年齢的にいうと50半ばくらい……。? おじいさんじゃなくておじさんか。 父さんもそのくらいだし。

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