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第4話 初めての……。

松原先生にじゅくじゅくと吸われていて、初めての感覚に腰が浮いちゃ。 「若い子のお汁いいね」 ヤバイヤバイ、イク。 先生の頭をつかみ、僕は口の中でイッてしまった。 さぁーと血の気が引くのを感じた。 先生は僕のことを見ながらごくりと精液を飲み込んでいた。 普通じゃない……。誰か助けて。 爆発しそうなくらい、ドキドキと心臓がうるさい。 「渚くん」と耳元で名前を呼ばれる。 びくっと体が震えた。 「今日はこれでおしまい、明日また来てね」 と言われた。 解放されたがうまく足が立たない。生まれたての小鹿のようだ。 ぷるぷると階段を降りる。 怖かった……。 旧校舎から新館に行く途中、女子の会話が耳に届いた。 「ねぇ今回の松原先生の餌食って誰だろうね」 「この前の子、退学しちゃったんでしょ」 「事件にならないのがおかしいよね」 え? 餌食……退学? なにそれ……。 「あれ? 白幡?」と誰かに呼ばれた振り向くと蒼井先生がいた。 でも振り向いた瞬間段差に引っ掛かり後ろにこけた。 「お! おい大丈夫か?」 お尻をつき、お尻をさする。 僕の目の前に大きな手が近づいてくるとビクと震え、手を払ってしまった。 「あっごめんなさい」 蒼井先生は驚いた様子でこちらを見ていた。 起き上がり先生の横を通り抜けた。 こんなこと誰にも話せない。 ぐすんと涙を流し、次の講義で使う、教室に入った。 お昼を食べていないことを思い出したが「無理、食べれない」 とカバンにしまう。 今日が月曜日でよかったかもしれない、こんな状態でバイトになんていけない。 でも、また明日……。その言葉が頭の中で繰り返されるたびに嗚咽がこみ上げ、トイレで吐いた。 --------------- 教え子がおかしい。 昼前まではあんなに笑顔で俺も癒された~ってなっていたのに昼後になってから暗い表情になっていた。 声をかけると驚いた様子でこけたから手を差し伸べるとはたかれた……。 さすがの俺も少し傷つく。 それに旧校舎からきたっていうのもなんだか気になる。 どうしたのか心配なった。 勤めが終わり、あまりいい感じがしないままだったので、行きつけのゲイバーに向かった。 「ママ、キツメの頂戴、あとなんか可愛い子抱きたい」 「あら、なにどうしたの?」 「んーなんかもやもやしてるから発散したいだけ」 「じゃ、その子にお酒も持たせるから、23号室ね」 23号室のカギを受け取り、金を払った。 ゲイバーでも常連客はママにいえば抱くことができるシステムで、わざわざお持ち帰りなどしなくてもいい。 まさに俺にあった環境だ。

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