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「も、だめ……」
「ああ。いいぞ」
きゅううっと中が一際狭くなった。その刺激で、俺は果ててしまう。岸本は、がくがくと腰を震わせて、その直後に達した。白濁が首の辺りまで飛び散っている。量が多い。
「あ、小鳥遊さんのいっぱい出てーー」
岸本がそう呟いたのを見て、その口を塞いだ。実況されるのは恥ずかしくてかなわない。触れるだけのキスをして、目を開ける。とろん、と眠たげな大型犬と目が合った。若干、俺の可愛いフィルターが入っているせいか、目の奥がハートにも見えないこともない。
「痛むところはないか?」
岸本の腹を撫でていると、その手を掴まれた。岸本の胸の辺りに持っていかれる。岸本は、俺の手をとって薬指にキスをした。
「小鳥遊さん。大好き」
照れながら、でも想いはまっすぐで。眩しいほどに素直で。そんな岸本だから目を奪われる。いつまでも、隣で見ていたいと思う。
「ああ。俺も愛してる」
おでこに、キス。軽いリップ音。カーテンの隙間から靡く、夜風の匂い。隣にいる、確かな温もりに今日も触れていた。
もう離れられないくらい、すぐ近くに。
この先も、離れられないようにその手を繋いで生きていきたいと心から願って。
口下手な狼の切なる願いを夜に込めて、今日も星は2人を見守る。
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