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嫉妬①

きっと素直になれれば、こんな世界、生きやすかったに決まってる、きっと。 「だーかーら。一人で行くって言ってるじゃん」 「嫌」 それでも日常はくるくると回っていく。平和的、に?? 昼休みの弁当の具争奪戦の途中。俺が先輩に会うという話を湯田と矢沼にすると、矢沼は穏やかに笑い湯田は真顔になって「ついていきたい」と言い出した。 湯田がいれば心強いかもしれないけど、そう思うのはただの甘えだし何より先輩と二人で話すことは俺にとって何か前に進めるための一歩だと思うのだ。 「湯田それ以上言うと嫌いになるよ」 「脅しでそんなこと言うのずるい」 「え、ごめ……そっ、それでもこれは俺一人で何とかしなきゃダメだから今回はほんと、ごめん」 「…」 「あ~らら。しょげてるみたいだけど雅貴そこまでにしてあげたら~?余裕のない男は嫌われ…あいてててててっ、ぎぶ!ぎぶ!!!」 俺と見つめ合ってた湯田が、ぎゅんっと矢沼の方を振り返り腕で首を絞めてる。 矢沼の細い首がしまって、顔が青く……そこまで考えると恐ろしくなり「湯田やりすぎ」と頭にチョップかました。

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