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どうしてこうなった②

矢沼がいることで、俺の想いが先輩に伝わりやすくなってると思うと恥ずかしいし心が苦しい。 「ふふふ〜シノがこんなに表情崩すだなんて新鮮〜♪ところで先輩、お名前なんて言うんですか?僕“矢沼 蓮”て言います。んで、隣は幼馴染の“湯田 雅貴”です」 「…俺の自己紹介までするな」 矢沼が自分と湯田の自己紹介をすると、湯田が不服なのか肘で矢沼を突きながらそう言った。 「え〜じゃあ僕が言わなくても自分で自己紹介してたの?」 「…」 「ほら!やっぱり僕が言わなかったら名乗らない気だったんでしょ?まったく雅貴は〜!」 そんな二人を見て先輩は、くすっと笑った。 「ははっ、仲良いんだなお前ら。俺は紫ノ川(しのかわ)徹平」 「シノカワ??あれ、シノと…」 「あぁー漢字は違うんだけどややこしいよな(笑)徹平でいいよ、巳継もそう呼んでたし」 な?と確認するように聞かれて、ただ頷く。 お互い漢字は違えどシノカワだから知り合ってすぐに下の名前で呼ぶことになったんだっけな…懐かしい。 「……飲み物とってくる」 ガタッと立ち上がり、出会ってすぐなのに距離置きたいなあ…て離れようとすると瞬時に腕を掴まれてしまった、もちろん先輩に。 「こら、離れんな」 「ドリンクバーなのに…もったいないでしょ」 「…名前、呼んでくれたら離してやってもいいよ」 「や、ですよ…」 「巳継〜?」 「…」 「…」 「…………離してください……て、っぺい先輩」 先輩の視線と掴まれてる腕の熱量に耐えきれなくて呼ばざるを得なかった、くそぅ。

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