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欠片
無意識に左手は
いて欲しいと願う温もりを
冷たいシーツに求めている
あの囁きに心溶けながら
強く火照りを欲しがる
俺自身
おまえと言う存在に取りこまれ
溺れていく自分が
怖くて ただ怖くて
おまえを傷つけ
おまえを遠ざけた
刹那を求め
堕ちていくだけ
心なんか要らない
貪るだけの快楽が
すべてだと思っていたのに
砕けたおまえとの記憶
拾い集めたくても
届かない
すぐそこに落ちているのに
苦しくて苦しくて
浅い眠りから目覚める
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