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「先輩、本当にいいの…?」 「うん。覚悟は決めた。」 ぷっくりと熟れたピンクの乳首。 目の前に並ぶのはニードルや軟膏、あと今から俺の乳首に付けられるのであろうピンクゴールドの棒状のピアス。 心配そうに俺の表情を(うかが)う城崎。 「いつでも来い…。」 「男前だけど…。先輩が痛いのは俺も辛いです…。」 「そ、そんなに痛えの…?」 「そりゃ穴開けますから…。痛いとは思います。」 「…………。」 「やめる?」 「………やめない。」 何を迷う必要がある。 俺は覚悟を決めたんだ。 俺が目を瞑ると、城崎も覚悟を決めた。 「じゃあ、開けますね。」 「おう……。」 アルコールを染み込ませたコットンを当てられ、ビクンッと大きく体を揺らす。 「ふっ…(笑)先輩、まだ消毒してるだけ。こんなに揺れたら、開ける時ミスっちゃう。」 「なっ…?!冗談でも言うな!!」 「ふふっ…、すみません…。」 城崎は堪えるように笑いながら、トントンっと俺の乳首を消毒する。 こんなに覚悟決めたのに、失敗とか絶対嫌だ。 でも俺も、感じるの我慢しないと……。 揺れたらそりゃ、手元狂うよな……。 「少し擽ったいですよ。」 「ひっ…!な、何…?!」 「マーキング。ズレないように印付けとかないと。」 「ぁっ、や…、ぁっあ!」 「先輩、落ち着いて。深呼吸〜。」 筆先が乳首に触れるたびにビクビクしてたら、城崎が一旦手を止めて、俺の頭を抱き締めてぽんぽんと撫でた。 本当に今から刺すの…? 覚悟したはずなのに、急に不安になってきてしまう。 「先輩、俺は覚悟決めましたよ。」 「お、俺も……。」 「さっきより揺らいでません?」 「そ、そんなことないから!」 図星を突かれて思わず焦る。 だって仕方ないじゃん! 緊張するし、乳首に穴開けるなんて決意揺らぐよ!? とは言えず、もう一度目を瞑って城崎に胸を晒す。 マーキング作業も終わったし、多分次こそ本当に開けられる…。 ごくんっと唾を呑み込み、握り拳を固めた。 「開けます。」 ジクンッ…… 「いっ……!」 「とりあえず刺さりました。」 「と、とりあえず……?」 「今から貫通させます。」 「?!」 「歯食いしばってください。」 まだ痛いの?? 今結構痛かったよ?!注射よりも痛かった! 既に泣きそうだけど、ここまできたら後戻りなんてできない。 俺は言われた通りに歯を食いしばって、覚悟を決めた。

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