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「城崎っ!!!」 「なっ…、何…?どうしたの?」 「はっ…、え……?」 いつもの部屋。 いつものベッド。 俺を見て目を丸くする城崎。 「ゆ、夢か……。よかったぁ……。」 「どうしたんです?汗びっしょりですよ?!悪夢でも見たんですか?」 「俺……、城崎に殺された……。」 「はっ?!」 城崎は信じられないというような目で俺を見た。 だって…。夢の中の城崎は本当に……。 夢の一部始終を話すと、城崎ははぁーっとため息を吐いた。 「俺が先輩のこと殺すわけないでしょ!!」 「だって…。なんかおまえ、そういう気質あるし…。」 「ないです!百歩譲って相手を殺すことはあり得ても、先輩を殺すことはないです!!」 「怖いから冗談でもやめて…。」 「というか、そもそも俺は先輩の嫌がることはしません!!」 ヤンデレ…というか夢の中の城崎は精神異常者だった気も…。 本当に怖かった。 そう言えばエイプリルフールのとき、城崎のやつ、別れるって言ったら手始めに監禁して、二度と俺から離れられないようにするとか言ってたっけ…。 あと、首輪と枷で身体抑制して、そのあと媚薬とかで薬漬けにして、俺なしじゃ生きていけない体にするとかなんとかも…。 つまりこの夢、あの言葉が原因で見た夢だよな…。 「城崎…、俺のこと脅すのやめて…。」 「え?俺がいつ先輩のこと脅したんですか?」 「エイプリルフールの時だよ…。」 「あー…。でもそれって、もし先輩が別れるって言ったらの話ですよね?先輩がそんなこと言わなきゃ大丈夫ですよ!」 圧がすごい。 まぁ、うん。 俺と城崎が別れるときなんて想像つかないや。 「城崎、好きだよ。」 「俺もっ♡大好きですっ♡♡」 「愛してる。」 「っ!!俺も世界一愛してますっ♡♡」 夢の中では言いたくても言えなかった言葉を、現実の城崎にちゃんと伝える。 城崎、嬉しそう。 城崎も倍で返してくれるから、俺もすげー嬉しい。 こんなラブラブな俺たちが、この後別れの危機に瀕するなんて。 誰も想像できなかった出来事が起こる少し前のお話。 fin.

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