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第62話
俺たちは静かに携帯を見ていた
と言うより困っていた
「すげぇよ好弥からどんだけライン入ってるんだぁ」
「俺も 凄いよ!」
「如何してたって言われても
なぁ優なぁ」
「ですなぁ ですょ~」
肩に頭を乗せてすり寄ってくる砂川を抱き寄せながら
「一緒いた事話すか」
「……今更下手な言い訳は
したくないね」
「じゃ 電話するわ」
「オッ 暫く~うるっせよ
騒ぐなよ~聞けよ!悪かったって
マジなっ 本当悪かったよ!
泣いてんの?はぁ?落ち着いてください 好弥くん…新そこにいる? 替わって…」
何だかあっちでも揉めている声が
聞こえてくる
「大丈夫か?好弥」
砂川がなんだかオロオロしてる
「あっ もしもし新か?」
「あっじゃねぇよ 連絡してくるなら
もっと早く欲しかったわ
敵わねえよ 好弥が煩くて
ふたりから返信ないないってよ
別に約束した訳じゃねぇから
気にするなって言っても
あの騒ぎだ~
この休みは散々だよ
ったく で?何?」
「えっ あっ まぁ…なんですよ…」
「なんだよ どいつもこいつも
イラッとさせてくれるな」
「この度はご心配かけて
すみませんでした」
「してねぇよ俺は」
「うん 判ってる…」
「ったく 面倒くさ
やったのかよ ああぁ
そうだよ やったのかって
聞いたの!」
「あっ!!!!~おまっ やったのかって」
優が真っ赤になってしがみ付いてきた
「おお~よ だいたい~は~」
なんだよだいたいって
優に頭を叩かれて膝蹴りを食らいながら
「と言う事で…」
「ハハハハハハハハハばーか
なんだよ だいたいってハハハハハハ腹痛えょ 聞いてらんない
好弥替われや」
「えっ!えっ!圭吾!本当?」
「………はぁ何とか言い~」
「そっかそっか なら仕方ないね
へへへそっか~」
「好弥!!!!やめろゃ!変な笑い」
砂川が替わりたいと突く
「優か話したいって」
「もしもし好弥ごめんね 携帯切っていて…うん?えっ!まあまあだいたい~」
おまえだって言ってるし
蹴り入れたら頭にゲンコツきた
「まあ詳しいことは明日学校で…」
???おい!!!!!詳しく話すかぁ!!!!
思いっきり尻を叩いてやった!!!!
こいつ電話を投げてきやがった
「痛い!!!!バカ!!!!」
「お前バカ?詳しくって
何お話になるんですか?」
「圭吾だってだいたいって言った!」
「優もな!」
罵声飛び交い
組んずほぐれつ
しばし続いて
最後はキス攻撃で
俺の勝ち
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