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第167話
目覚ましが起きる時間を知らせてる
またやっちゃった!
夕べあのまま寝てしまった
恋人はきれいにきれいに
してくれて…
なんだろう 優し過ぎて
胸が痛くなるよ
その優しい恋人の寝息が可愛いくて
たまらない
おでこに軽くお目ざめのキス
あっ!
そのまま愛しい腕の中に収まってしまった
「狡い~寝たふりしたぁ~」
恋人は目を瞑ったまま
「優の柔らかい唇で起こされたの」
「あっ~ごめ…」
塞がれた唇が嬉しくて
ギュッて抱き締めてたら
圭吾が背中を擦りながら
「今朝はお弁当作と朝食作るんだよ!
急げ急げ~」
「あっそうだよ~急げ~」
俺は飛び起き
圭吾と手を繋いで
部屋を出ると
矢沢たちと鉢合わせ
「おはよう!」
「お~寝ぼうしなかったな 凄い!」
「当たり前じゃ やればできるこなんだよ 好弥と一緒でなぁ」
「一緒にするな~!阿呆圭吾~ね優~」
「だよね~寝ぼすけ圭吾~俺か?」
ワチャワチャ組本日も絶賛仲良し中
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久しぶりに四人で朝食&お弁当作りを
楽しんで
大騒ぎしながら図書館に向かった
静かな空間に
集中した時間が流れていく
なんだかとても心地良い
俺たちの様子を見ていたのだろう
予定より三十分遅く
砂川が口を開いた
「そろそろおお昼休みにしようか?」
「お腹空いたね!」
富永がお弁当を持って立ち上がると
矢沢はすっと手を出して受け取った
「あっ 有難う」
頰を赤らめる富永
こいつこんな可愛かったか?
心の中でお互いの存在が
着実に大きく育っている
見ていてなんか気持ち良いなぁ
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