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第188話
家に着くと母親が飛び出してきた
「危ないだろう!転けたらどうするんだよ!」
ったく砂川に飛びつくとは
馴れ馴れしんだよばばあ~
「ご無沙汰しています お母さん
お元気でしたか?」
「優ちゃんも元気そう~身長伸びたみたいねっ お父さんたちもお変わりない?」
砂川は頷きながら
「はい!お蔭様で元気にしています」
「おい 玄関で永遠に挨拶合戦するの~優上がって 母さん 親父は?」
「ケーキ買いに行ったわ」
「ケーキ?ばばあの アップルパイは?」
「作ってあるよん
さあ 荷物二階に置いて手洗って着替えてリビングに来なさい」
俺たちは母親の言われるがままに
済ませ下に降りていくと
ちょうど親父が帰って来た所だった
「親父!ただいま~」
「お~圭吾久し振りだなぁ
元気そうで何より
優くんいらっしゃい
待ってたよ」
親父は砂川の肩を押しながらリビングへ入って行った
ケーキを母親に渡し
どっかりソファに座ると
砂川を隣に呼んだ
「初めてお目にかかります
砂川優と申します
圭吾くんとは恋人としてお付き合いさせて頂いています
ご挨拶遅くなり申し訳ありませんでした あっ……これは父から
お口に合うか分かりませんが
佃煮だそ……」
親父は砂川の背中をポンと叩くと
「判りました ご丁寧なご挨拶
有難う!お父さんに宜しくお伝え下さいね 佃煮は大好物なんだよ!母さん!頂き物したよ」
キッチンから出て来て受け取ると
「有難う!宜しく伝えてねっ
さあ~お昼ご飯!冷やし中華と餃子に中華サラダ
二人とも運んでよ~」
砂川は大きな声で返事をし
母親の後ろをついて行った
「なかなかいい子だなぁ あちらとは上手くいってるのか?」
「うん よくして貰ってるよ
この間新と好弥が合宿しに来た」
「聞いてるよ 母さんから 好弥くん
大変だったとか」
「そうなんだよ……」
キッチンからばばあがでかい声で呼んでるよ
「母さん!聞こえているから!声でけぇよ」
「はしゃいでるよ~久し振りの息子のご帰還に アハハ」
親父も一緒に立ち上がり二人でキッチンへ
go~
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