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第14話
1ー14 どうするつもりだ?
俺は、もうおかしくなってて。
はやく、この疼きを鎮めて欲しくて。
その一心からテオにねだっていた。
「はっ・・俺、なんか、変、だ。腹の、中・・はやく、なんか、ほし、い・・」
「いいだろう」
テオが満足げに微笑んだ。
「くれてやる」
熱い昂りが俺の後孔へと押し当てられたかと思うとじゅぶっと音をたてて俺の体の中へと押し込まれた。
痒くって堪らなかった場所を擦られて、俺は、その快感に体をのけぞらせた。
「あ、あっ!」
テオは、俺の体を一気に穿ち、奥までも貫いた。俺は、その圧迫感に声を漏らしていた。
「ふぁっ!そんな、奥、まで・・入れちゃ」
「これが欲しいんだろ?ティル」
テオが俺の頬を濡らしている涙を舌で拭った。
「くれてやるから、受けとれ!」
「ぐっ、あぁっ!」
テオは、俺の中を激しくかき混ぜ始める。
腹の中の痒みが擦られて脳天が蕩けるぐらい気持ちがよくって、俺は、いつしか夢中でテオにしがみついていた。
「あっ・・あぁっ!んっ・・はっ・・」
気がつくと、俺は、何度も何度も達してしまっていて、精を吐いていた。だが、テオは、俺を責めるのを止めはしなかった。
いってもいっても、終わらない快楽に飲まれて、俺は、翻弄されていた。
そして。
いつしか、俺は、意識を手放していた。
失われていく意識の中で、俺は、テオの言葉をきいた。
「愛しているぞ、ティル。俺のただ1人の番、よ」
翌朝、俺は、奥様の雷で目覚めた。
「何、寝坊してるのよ!ティル。はやく、起きなさい!出発よ!」
驚いて飛び起きた俺を見て、奥様は、絶句していた。
じわっと頬を染めると、奥様は、俺に背を向けた。
「べ、別に、邪魔なんてしようとは思ってないんだからね!」
はい?
俺は、自分の体を見下ろした。
わわっ!
俺は、裸で、しかも、全身に情事の跡をとどめていた。
まあ、体とシーツは、きれいになっていたのがせめてもの救いだった。
奥様は、俺の部屋を出ていった。
「はやく用意してきなさい!」
「はいっ!」
1人になると俺は、気だるい吐息をついた。
テオは?
俺は、きょろきょろと辺りを見回した。
すると、掛布の中に丸まっているテオの姿があった。
テオは、情けない鳴き声をあげた。
どうやら、魔力を俺に注ぎ込んだせいで猫の姿に戻ってしまった様だった。
俺は、膝に乗ってくるテオを見詰めた。
俺、どうしたらいいんだ?
というか、こいつは、俺をどうしたいんだ?
こんなおっさんを!
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