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第21話

 2ー7 なんじゃこりゃぁっ!  ああ。  はやく、起きないと。  俺は、起きようとするが、体が動かない。  奥様が待ってる。  俺は、持てる力の全てを振り絞って目蓋を開いた。  うん?  見知らぬ天井に俺は、ぼんやりと思っていた。  これは、夢だな。  よし。  まだ夢の中なら、何してもいいよな。  俺は、暖かくて柔かな掛布の中へともぐりこんで目を閉じた。  もう少しだけ。  眠らせて。  と、俺は、異変に気づき目を開いた。  あれ?  俺の隣に誰かが寝ていた。  長い銀髪のその男に俺は、記憶があった。  昨日の夢に出てきた男?  俺は、体を半分起こすとその男のことを見詰めた。  男は、裸で掛布にくるまり眠っていた。  夢なんだよな?  俺は、眠る美しい男を見詰めたまま、自分の頬をつねった。  「イタッ!」  痛みに俺は、顔をしかめた。  「夢じゃない?」  「何をしている?」  いつの間にかその男は、目を開いて俺を見詰めていた。  あっ、青い。  俺は、その男のこの澄んだ青い瞳をぼんやりと見ていた。  「おかしな奴だな」  男は、くすっと笑った。その笑顔が意外とかわいかったので俺は、どぎまぎしてしまった。  男は、年のころなら24、5の若い男だった。  なのに、どこか憂いを含んだ横顔。  どこか、育ちのよさげな 雰囲気を持つその男は、俺を恥ずかしくなるような 純情な瞳で見詰めていた。  というか。  俺は、はっとした。  これが夢じゃないなら、昨日のことは、現実なのか?  俺は、かぁっと顔が火照ってくるのを感じてうつむいた。  「どうした?」  男が蕩けたような眼差しで俺を見詰めながら、手を伸ばして頬に触れてきた。  その冷たさに俺は、身をすくませた。  男は、俺の髪を撫でた。  俺は、ぎゅっと男の腕を掴むときいた。  「ここ、どこ?あんた、誰?」  「ここ、か?」  男は、眉をひそめて考え込んだ。  「ここは、確か、ジストニア王国だった筈だが」  ジストニア王国?  ということは、昨日の夜営の場所からそんなに離れていないってことか?  俺は、少しだけ安心していた。  はやく、戻らないと。  俺は、体を起こすとベッドから出ようとして、固まってしまった。  俺は、まっぱで。  しかも。  俺の全身には、訳のわからない謎の黒い紋様が浮き出していた。  「なんじゃこりゃぁっ!」    

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