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第9話
「死んでる?なんで?」
冗談半分で遥は言ってそうだけど本当にそうだったらこの上なくうれしい。誰かの生きる希望になれた気がした。
「なんか、そんな感じしたからや。根拠は特にない」
「でも、じゃあなんで自分が限界だってわかってながら俺に言わないの?」
「それは……、なんか、申し訳なかったんや。」
「申し訳ない?」
自分の服の袖をいじりながら遥は一人事をつぶやくように言った。
「せや。どうしてか自分でもわからへんけど迷惑かけたら柚葵が悲しむ思うて相談しずらかったんや。ほんま、すまんな。」
「遥が相談しずらい雰囲気を俺自身が醸し出してたんだな。特にそんな事、考えたことなかったから気にも留めてなかった。ごめん。」
これを機に遥にはどんな些細な事でもいいから相談してほしい。これっておこがましいことなんかな?
「別に柚葵があやまることじゃないやろ。今回悪いのは82%俺やし。自業自得や。反省してる。」
特に遥は何もしていない気がするのだが。呑気にそんな事を考えられてよかった。やっぱり俺たちはお互いを支え合って生きないとダメなんだなぁって痛感した。手痛い学習費だったけどその分、いやそれ以上の事を学べたのでよしとしたい。
「あ、条件の事忘れてないよな。」
「ん?条件?」
なんかあったけかと記憶の糸をたどっていくとゲームの話してるときに遥から『金輪際、自分と一緒にいるときは女性と話するな』って言われた気がする。
「そ、条件。あの条件、撤廃することにしたわ。」
「ど、どうして急に?」
「なんか、ばかばかしくなってもうて。だって、柚葵に近づく女を排除するより俺がお前に愛されればええんやって気づいたからや。そんなわけで、柚葵。」
「はい?」
「改めて、俺を大事にしてくれぇな?捨てたりしたらお前を末代にして殺したる。」
「もちろん。こっちもそのつもりだから覚悟しとけよ。遥!」
決め台詞みたいなのを言い終わった後にベットでいい子に座ってる遥に抱き着く。だって愛の告白されちゃったんだもん。抱き着いても罰は当たらないはず!
こうしてネットという海を渡り歩いて見つけたインターネットのデメリットを再確認することができた。
結論!ネットに夢中になると自分の大事な人が嫉妬してきます!過剰な使用はパートナーを心配させるだけだから控えようぜって事。でも、今日ばっかりはその相方を満喫させていただきます。
―END-
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