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その後。2

「この格好のままだから、そのままかと思ってた」 「……まだ、見ておきたいと思ったから、そのままにしたんだよ」 「……え?」 心の内に呟いていたと思っていたのが声に出ていたらしい、そっぽ向いた碧衣が、照れくさそうに頬を染めていたことにより、目を開いた後、くすりと笑った。 「……けど、ごめんね、碧衣君」 「何がだ」 「せっかく洗ってもらったのに、また汚すことになっちゃうかも」 「だから、何を……」 言いかけていた言葉を飲み込んだ碧衣の表情が、何かを察した。 「僕には、この刺激が強すぎて、疼いて仕方ないの」 その手で慰めて欲しい。 暗にそういう意味を込めて、おずおずと胸を晒しながら言うと、手を上げかけた碧衣がハッとして、首を横に振った。 「……無理やりやっておいてなんだが、そのファーストピアスをやってから、セカンドピアスにするつもりだ。だから、ずっと、お前はそのような状態になる。……止めておくか?」 どこか気遣うような声に、きゅんと秘部が違う意味で反応を見せる。 けれど、その時、葵人は見たのだ。 碧衣が、少し残念そうな顔をしたことに。 碧衣のその表情を見たくないし、せっかくもらった独占欲(クリスマスプレゼント)だ。それを無下にしたくない。それに──。 「ううん。大丈夫。僕ならこの痛み(碧衣君からの愛)を耐えられる。この痛みを感じ続けるってことは、碧衣君のことを想い続けるってことだから。大丈夫」 「葵人……」 「けど、碧衣君も覚悟してて。僕は分からないけど、発情期の僕が我慢出来ないと思うから」 縄を縛りつけて欲しいと思うのは、秘めた本能が出ているからだと思われる。だから、その時の痛みが快感だと思うように、このピアスもそう思って、気絶する前に思ったこと以上に、碧衣のことを求めてくると思う。 また碧衣が大変なことになると思うが、これも葵人のことを想っているのなら、その想いを受け止めて欲しい。 「……あぁ、やってやる」 満足気に笑う碧衣を見て、つられて微笑んだ葵人を見つめ合った後、雰囲気に飲まれて、勃ち上がってしまった中心部を重点的に慰めてもらうということとその先は、二人のみぞ知る。

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