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第2話
「パパのミートソーススパゲッティおいふぃー」
「食べてから喋りなよ」
「隙あり」
「やだっ、返してよスワロー!」
「世の中弱肉強食、よそ見すんのが悪ィ」
パパは優しいからミートボールをくれるけどスワローはけちんぼで意地悪だからミートボールをくれない。ていうかさらってく。
「スワローが私のミートボール食べた!」
椅子を蹴立てて抗議する私をよそにスワローは素知らぬ顔でミートボールを頬張ってる。その横っ面が憎ったらしく、フォークを握り込んだ拳でテーブルを叩く。パパが口の中のものをごっくんしてから注意する。
「お前の分はちゃんとあるじゃないか、ロビンのをとるんじゃない。全く、意地汚いのは誰に似たんだ」
「兄貴」
「俺は小さい子のミートボールをとったりしない」
パパがさも心外そうに反論してから私に向き直り、優しい笑顔でなだめてくれた。
「お食べ」
「うんっ!」
パパが分けてくれたミートボールを一口で食べる。パパ大好き。アルデンテのパスタにミートソースを絡めて啜ってると、拗ねたスワローが野次をとばしてきた。
「そんなに兄貴のミートボールが好きか」
「お前がいうとなんでも隠語に聞こえる」
「隠語?」
「ごめん忘れて」
フォークを動かす手を止めて聞き返せば、パパが額を覆っていた。スワローがフォークにパスタを巻き付けて茶化す。
「兄貴はすぐアルデンテになるな」
「やめろ、子どもの前だぞ」
意味わかんない。パパとスワローは二人にしかわからない言葉で会話すると仲間外れにされたみたいでちょっぴり寂しい。パパはわからなくていいって言うけど、なんか不公平。
届かない足をぷらぷらさせながら右手のスワローと左手のパパを見比べる。
スワローはお行儀が悪い、だらしなく頬杖付いてやる気なさそうにパスタを食べてる。パパは対照的に姿勢が良くて所作が丁寧。二人の間の私はスワローの集中力のなさとパパのマナーのよさを等分に受け継いでる。
……実を言うと、スワローが昼食の席にいるのは珍しい。
スワローは根っから気分屋の自由人で、昼食にはいたりいなかったりする。遊び呆けて2・3日帰ってこないこともよくある。パパは家族そろってとる食事を重視してるけど、スワローがいると絶対喧嘩になるから私は別にどっちもでいい。誤解しないでほしいけど、あっちがちょっかいかけてくるんだもん。ひっぱたいたら本気でキレるし。
そんなスワローの分も作り置きしてるパパはいじらしいっていうかけなげっていうか……シチューだのポトフだの温め直せばすぐ食べれる鍋料理が主体なのも帰宅が不定期のスワローの為なのに、肝心の本人がまるで感謝しないんだから罰当たりよね。
「あーっ、信じらんないまたとったあ!」
「ダイエット手伝ってやってんだから感謝しろ」
「育ち盛りの必要カロリーよ!スワローこそそれ以上育ってどうすんの、大人なんだから遠慮しなさい」
「てめっぶっ殺すぞ」
「ふふーんよそ見する方が間抜けなのよ」
「とっととフォーク引っ込めろ」
「スワロー缶詰開けただけで何もしてないじゃん。これはパパが種から捏ねたミートボール、私も丸めて茹でるの手伝いましたー」
「俺が缶詰開けてやんなかったらただのミートソースぬきパスタになってたろうが、主役不在だ」
「パパが茹でたパスタは素材のままでもおいしいもん、代打のタバスコとトマトジュースも控えてるし」
勝ち誇った虚を衝いて掠め取り、同時にフォークを突き立て力比べをし、ガン飛ばし合ってミートボール争奪戦を繰り広げる私たちをパパは所帯じみた半笑いで眺めている。
それからふと気付いてナプキンをとり、ミートソースまみれの私の顔を甲斐甲斐しく拭きだす。
「じっとして」
「自分でできるってば」
「甘やかすと付け上がるぜ」
「さては羨ましいんでしょスワロー。代わりに拭いてあげよっか」
パパに世話を焼かれながらにやにやと挑発すればスワローが鼻を鳴らす。全く素直じゃない。
お皿の中身が半分ほど減った頃合いを見計らい、おもいきって切り出す。
「ねえパパ、相談があるの」
「何だいロビン」
「今度の仕事は私も」
「だめだ」
「最後まで言ってない!」
「同行は却下。見学は断ったろ」
ふくれっ面でミートボールを突き刺す。パパは基本優しくて物分かりいいけど、私が賞金稼ぎの仕事に関わるのを嫌うのだ。どんなにおねだりしても現場に連れてってくれないし、捕まえた賞金首の事も話したがらない。食欲が失せるから殺伐とした話題を持ち込みたくないんだって。
私はおもいっきりふくれる。
「そろそろ連れてってくれたっていいじゃん、本格的に勉強したいの。パパが狙撃に集中できるように優秀な|観測手《スポッター》になるから」
通常狙撃手は観測手と二人一組で行動する。でもパパはひとりぼっち。スワローは前衛で暴れるナイフ使いで、パパの補佐としちゃ役に立たない。
パパが困ったように苦笑いして辛抱強く教え諭す。
「ロビンにはまだ早い。勉強は先生と大家さんに頼んであるから、読み書きや計算を覚えてほしいんだ」
「座学もやってるよ、でも本当にやりたいのは実践、賞金稼ぎの勉強なの!スナイパーライフルの解体と組み立てと使い方、賞金首を追跡する方法と包囲の段取り、全部現役の賞金稼ぎからしか学べないでしょ?毎度毎度子ども扱いでお留守番はもうたくさん、絶対一緒に行く!」
私の目標はリトル・ピジョン・バードの正式な後継者として認められること、パパの後を継いで立派な賞金稼ぎになるのが夢。なのにパパは毎回駄目の一点張りでおいてけぼり、これでいじけない方がおかしい。なんで?どうして?信用されてないの?
自分で言うのもなんだけど、私は年齢のわりにしっかりしてるし頭も回る。腕っぷしだって十分強い。スリングショットを持てば向かうところ敵なし、さっきも悪ガキどもをとっちめてやった。
するとパパはため息を吐き、フォークをおいてお説教モードに入る。顔は笑ってるけど目は笑ってない。
「あのねロビン、何十回も言ってるけど」
「何百回も聞いた」
「よろしい、もういちどいうよ。賞金稼ぎの仕事は想像以上にハードだ、10歳の女の子が荒くれた大人にまざってやってけるとは思えない。俺は君の保護者で君を正しい方向に導く責任がある、だからこそ銃の扱いを覚える前にもっと色んな可能性に目を向けてほしいんだ。そうだな、お花屋さんなんてどうだ?毎日綺麗な花に囲まれて過ごせるぞ」
「蜂がくるからいや」
「パン屋は?オーブンには幸せが詰まってる」
「早起き苦手だから却下」
「女優は?ロビンは将来は美人さんになるから映画にひっぱりだこだ、あ~でもラブシーンはNGで」
「パパは過保護すぎるのよ!」
花屋もパン屋も女優も興味ない、なりたいのは賞金稼ぎだ。じれて身を乗り出す私の剣幕にパパはたじろぎ、ほとほと弱りきってスワローに応援をあおぐ。
「俺はかまわねえよ。連れてってやれば?」
「やったースワロー大好き!」
意外な味方の登場に狂喜する。ご褒美にミートボールをあげた。スワローは私からせしめたミートボールを齧って呟く。
「コイツ執念深ェから断っても勝手に付いてくんじゃねーの?だったら気が済むようにエゲツねえ現場見せてやれ、空薬莢拾い位はできんだろうし」
そのとおり、スワローは私の性格をよくわかってる。
実際パパに断られたら尾行しようと決めていた。前から思ってたけど過保護なパパと放任主義のスワロー、足して割ればちょうどよくなるよね。
パパは唇を噛んで逡巡している。スワローがフォークをもてあそんで促す。
「思い出せよピジョン、俺たちだって10かそこらの頃には大人の使いパシリしてたろうが。いくら危険から遠ざけたってあっちからやってくるんじゃ世話がねェ、アンデッドエンドに住んでる限り……この世界で息してる限り地雷はどこでも埋まってる。外を出歩くの禁じるよか地雷を踏まない歩き方を教える方が賢いんじゃねえの」
一流賞金稼ぎのたとえには妙な説得力があった。パパはまだ悩んでいる。
「答えは保留で。もうすこし時間がほしい」
「またそれ!?」
「ロビンの気持ちは考慮するよ。食べ終わったら後片付け手伝ってくれる?」
「……わかった」
パパが椅子を引いててきぱきお皿を回収、汚れ物をシンクに浸ける。満腹になったスワローはテーブルに足をのっけて寛いでいた。
子どもでいるのが悔しくなるのはこういうときだ。ナプキンで顔を拭かれる時はくすぐったさとうざったさを同時に覚え、二人が交わす隠語がちんぷんかんぷんな時は疎外感を味わってる。
10歳は子どもじゃないけど大人でもない、中途半端な年齢だ。
私はリトル・ピジョン・バードの娘、ロビン。でもパパとは血が繋がってない。スワローの隠し子でもない。
パパとスワローはしっかり血の繋がった兄弟で家族だけど、私は途中から割り込んだお邪魔虫だ。もちろんパパは優しいからそんなこと言わない。スワローだって言わない。私を娘として、あるいは末の妹として扱ってくれる。
パパの相棒はスワロー。スワローの相棒はパパ。これは絶対動かせない現実で、私は二人に養ってもらってる居候の立場で、ただの生意気な小娘にすぎない。なんなら余計なお荷物、足手まといと言ってしまってもいい。早く大人になってパパたちの役に立ちたいのに、子どもだからと甘やかされるのがもどかしい。
一人前の賞金稼ぎと認められて、初めて本当の家族になれる気がする。
よそのうちの事は知らない。私はうちの事しかわからない。
賞金稼ぎを親に持ってる子はみんな私みたいにやきもきするのかな、それとも反発するのかな。
その夜は三人並んでソファーに座り、ポップコーンとコーラを用意して映画を見た。
「どれにするパパ」
「人が死なないのにしてくれ」
「全部死ぬぜ」
「嘘だろ、ラブコメでも?」
「ミステリーは当然死ぬ、SFはエイリアンに食われて死ぬ、ゾンビものは感染して死ぬ、ラブストーリーは難病で死ぬ、ヒューマンドラマは感動の押し売りで死ぬ、アクションは爆発で死ぬ」
「全部死ぬじゃないか、最悪のラインナップだ。犬がスパゲッティ食べてキスするようなラブ&ピースな世界観のはないのかよ」
「私これ見たい!小さくて可愛くてへんてこな生き物がデパートで大暴れするんだって」
「パッケージ見た感じ毛深いヨーダだな」
私たちの映画の趣味は合わない。パパとスワローに至っちゃ正反対。スワローがとことん悪趣味なだけともいえる。
この日選んだのはティーンエイジャーでも安心して見れるパニックコメディだった。
私の定位置はパパとスワローの間、三人座るとソファーがキツい。
部屋を暗くしてビデオテープをデッキにセットすると粗い映像が流れ始める。
スワローは缶ビールを飲みながら、私はコーラをちびちびやりながら、パパはポップコーンを摘まみながら三者三様スタイルで鑑賞。
「きゃーきもかわ!飼いたい!」
「快楽天のペットショップに売ってるかなあ……三千ヘルまでなら出せる」
「正気かよキメラじゃん、おまけに密輸入だぞ」
映画を見ている最中一番うるさいのは私、パパも時々感想を呟く。スワローはもっぱら野次る係、映画館で後ろの席にいたら興ざめするタイプ。半端なく足癖悪いもんで背凭れ蹴ってくるのもマジでない。
でも、私はこの時間が好き。隣にスワローとパパがいて、二人のぬくもりを感じられる。途中で冷凍庫から1ガロンアイスとスプーンをとってきて三等分する。
スワローはビターチョコを切り崩し、パパは甘ったるいバニラをすくい、私は足して割ると絶品な両方をまぜて食べた。
映画は面白かった、すっごく。なのにクライマックス手前で眠気が押し寄せ、こっくりこっくりし始める。ボトムに出向いて疲れたのかも。瞼をこすって辛うじて耐えるけど、ひっきりなしにあくびがでる。
「大丈夫?ベッドに行く?」
「まだー……」
ラストが気になる、最後まで見たい。そんな気持ちとは裏腹に瞼が垂れ下がり、アイスを抱えたままパパに凭れかかっていた。閉じた瞼の向こうで音声が垂れ流される。映画の登場人物が叫び、爆発が起き、チュッチュッてキスしてる。
「ん、は、待て」
やけに生々しい衣擦れの音……子どもが見ちゃまずいシーン?R指定入ってたっけ、これ?好奇心が疼いて目を開けようかどうしようか迷ったものの、気まずさに負けてしらんぷりをする。
「スワローそれ以上は」
「なんで?寝てんじゃん」
「子どもの前じゃしないって約束したろ、後でやるから」
「ロビンロビン四六時中ロビン優先だな。ピジョンミルクで|乳母《ナニー》ごっこかよ」
スワローが舌打ち。
「声を落とせ」
誘惑をこらえきれず薄目を開けたらパパがシャツの着崩れを直していた。
再び目を開けた時、パパはいなくなっていた。スワローはソファーの背凭れに両手を回し高鼾をかいている。試しにぎゅむと鼻を摘まめば、ふがふが言って面白い。残念ながら映画は終わってしまっていた。
時計を一瞥すると夜10時を過ぎてる。パパの行く先はすぐ思い当たった。スワローを起こさないようにそうっとソファーを下りて部屋をでる。
エレベーターで最上階に行き、煙草の吸い殻やガムの残骸が張り付いた階段を経て屋上に赴くと、ドブの匂いがするぬるい夜風が髪をなでた。ピーコックマンションの屋上からは安っぽいネオンを散りばめた夜景が見渡せる。百万ヘルの宝石なんてご大層なものじゃない、ぱちぱち弾ける炭酸水に沈めたグミって所。
パパは……いた。屋上に腹這いになり、愛用のスナイパーライフルを構えている。
ネオンを透かして色付くピンクゴールドの髪、怜悧に研ぎ澄まされた眼光、ストイックに引き締まった横顔は別人みたい。
鉄の機構がうるさく噛みあい、パパの手の中で器用に銃が分解されてく。弾倉が抜かれ、薬室の弾が吐き出され、安全装置のロックが外され、二度空撃ちして微調整を施す。
その後なめらかな手付きで遊底を外し、銃身を取り出し、最後に残されたフレームを横たえる。
そしてまた逆回しで組み立てる。背後にたたずんだ私はスナイパーライフルの分解と組み立てを十数秒内にこなす、手品みたいな手際に見とれる。
「ロビン?」
パパに名前を呼ばれて我に返った。やっぱり気付いてたのか。
「狙撃の練習してたんだ。ご苦労様」
「一日でもサボると勘が鈍るから」
何故か言い訳するみたいに照れ笑いし、スナイパーライフルを肩に立てかけるパパ。
ずっと向こうにはスワローが飲んだお酒の空き瓶がボーリングのピンに見立ててジグザグに配置されていた。瓶と瓶の間は数メートル保たれてる。
「今夜も貸し切りだね。大家さん太っ腹」
「俺がいないと良からぬ取引をする連中が沸くから、見回りを兼ねてるんだ」
ここはパパ専用の練習場だ。昼間は洗濯物を干す住人や子どもたちでにぎわってるけど、今は私たちのほかに誰もいない。私はじっとパパの手の中の銃を見ていた。まださわらせてもらったことがない、ぴかぴか光るスナイパーライフル。
「パパ、あのね……」
モッズコートの袖を掴んで呟けど後が続かない。パパが一瞬困惑し、私の視線を辿って納得する。
「持ってみる?」
「いいの!?」
ずっとずっと待ち望んだ瞬間がやってきた。実の所これがめあてで追いかけてきたのだ。パパに手招きされ傍らに直立、パーにした両手を勢いよく突き出す。パパはほんの少し複雑そうに私の手を見下ろし、スナイパーライフルを貸してくれた。
「わあ……」
これがパパのライフル。よろけそうになるのを紙一重で踏みこたえ、見様見真似で構えてみせる。安全装置はちゃんと掛かっていた。緊張と興奮、喜びで胸が高鳴る。
「撃ってみてもいい?」
ドキドキしながらお願いした。また断られるかと警戒するも、パパは無言で背後に回り、私の腕をとって構えを直す。
「スナイパーライフルの基本姿勢は四種。ブローン、二―リング、座り込み、スタンディングだ。ロビンが今してるのは片膝を支点にした二―リング。後ろ膝で自重を支え、前膝に肘を付けライフルを構えるのが特徴で最も安定してる。移動中の状態からでも素早く次のアクションに移行できる射撃姿勢で、体を縮める事で目立ちにくくなるメリットがある。長距離から近距離まで幅広い射程をカバーできるのもポイント。 肘を膝に置く時は固い膝骨を避ける。膝の手前、大腿四頭筋に肘を置く」
「こ、こうかな」
「上出来。一番手前の瓶に狙いを絞って」
パパが耳元で囁いて腕を導く。私は片膝で体重を支え、前膝に肘をのせ、スナイパーライフルを固定する。膝立ちの姿勢から一番手前の瓶をよく狙い、トリガーに掛けた人さし指を絞っていく。
暗闇の中に乾いた銃声が響いた。反動でたたらを踏み、よろけた背中がパパにあたる。
視線の先の瓶はびくともしない。生まれて初めて撃った実弾は掠りもせず、どことも知れない彼方へ飛び去った。
「惜しい」
ためていた息を吐くと同時に膝から震えが広がっていく。パパは笑っていた。
「うそつき。全然惜しくなんかない」
リトル・ピジョン・バードの娘のくせに……恥ずかしさで顔が火照り、悔し涙で視界が霞む。最初から上手くいくわけないと思ってても、心の片隅じゃうぬぼれていた。ずっとパパの近くでパパを見てきたんだから、上手くできると思い込んでいた。
パパが私の頭をなでたのちライフルを回収して離れてく。
ネオンの照り返しを受けたモッズコートを翻し、遥か後方に下がったパパがスタンディングの構えをとり、洗練の極みの優雅さを従えてトリガーを引く。
ジグザグに配列された酒瓶が連鎖的に破裂し、緑や青や赤や透明な破片がきらめきながら降り注ぐ。
リトル・ピジョン・バードはアンデッドエンド一の狙撃手だ。
日頃ヤング・スワロー・バードの影に隠れて目立たないだけで、その実力は誰もが認めている。
ちびでやせっぽちの今の私にライフルは重すぎて、パパのいる場所は遠すぎる。
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