1 / 50

セファ、終わりの始まり①

「キミが、好きなんだ」  ボクの告白を聞いた(たちばな)レントは、とても困った顔をしていた。しばらく視線を逸らした後、そのまま、ボクの目を見ることなく呟く。 「ごめん、俺、そういう趣味無いから」  レントの口から吐き出された言葉が、心に深く突き刺さる。  あんなにもボクに優しくしてくれたのに、  髪に触れても、嫌な顔もせず、  飛び切りの微笑みでボクを見つめてくれたのに、  悪戯に頬を指でつついても、  頬を膨らまして、応えてくれたのに、  胸に顔をうずめて泣いた時も、  ボクの長い髪をそっと撫でてくれたのに、  全部ボクの、誤解だったなんて。  こんなレント―― 「ボクノレントジャナイ」

ともだちにシェアしよう!