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最終話 隷属の証(ピアス/小スカ)※

「うわっ、寒っ!」  大学から帰ってきた司が、アパートのセントラルヒーティングのスイッチを入れる。  玄関脇のコート掛けに分厚いコートをかけ、ソファにバッグを放り投げて、 「よう、カメ。いい子で待ってたか?」  暖炉横の犬用ケージの中に裸でうずくまっていた奴隷に声をかける。 「は……はい……」  ケージの外に出て立ち上がった奴隷は、足を大きくガニ股に開き、グーにした両手を胸の前に持ち上げ、ちんちんポーズをとる。  大きな鈴のついた首輪から伸びる鉄の鎖。  目もとと口もとだけ出た黒い立ち耳のアニマルマスクですっぽり隠れた顔。 「おかえりなさいませ、統さま、司さま……」  股のあいだで光る、サオの部分だけ筒状に覆う金属製の貞操帯。  貞操帯は、亀頭に嵌め込まれたリング状のフックで固定されている。   「ははっ、すっげー、タマ袋パンパン! どんだけザーメンためこんでんだよ」  ゴムボールのように膨れ上がった金玉を見た司が可笑(おか)しそうに笑う。  貞操帯で勃起をせきとめられたチンポの根もとも、いびつなほど丸くなっている。 「だっておまえ、おとといから貞操帯外してやってねーだろ」  あとから来た統がコートをかけながらいう。「カメのやつ、かなり限界だぞ、きっと」  白いムートンラグのかけられたソファに腰を下ろした司は、テーブルの上にあったアナルプラグのリモコンスイッチを入れる。 「……おッ! ほぉぉぉぉッッッ……ンッ……!!!」  ウィンッ、ウィンッ、ウィンッ、と唸りながら、奴隷の尻穴を抉る、ペットボトルの底ほどの太さの極太プラグ。  貞操帯の真下までせりあがってきた欲望に、 「うごっ! ぶごぉぉッッ……!」  グーにした手を握りしめ、ガニ股の脚を落とし、けんめいに踏んばる。 「イきたいか?」  立ち上がった司は、奴隷の乳首に貼られた大きなバンドエイドに手を伸ばし、聞く。 「答えろ。このマゾ豚」 「……おっ……! イッ……イきたいッ! イきたいッ! ですッ……!」  3日間射精を封じられ、ガマン汁すら出せなかった亀頭は、ピアッシングの名残りで赤く腫れあがっている。  ビリッ、と一気にバンドエイドを剥がされ――乳首に穿たれたピアスごと引っぱられ、「ぶごぉっ!」と呻く。   「ふん、豚みたいな声出しやがって」  リングに指をひっかけた司は、 「どれだけイきたいのか、クッソみじめにお願いしてみろ。おれが気に入ったら外してやる」  ピアスをぐいぐい持ち上げながらいう。  木の枝のように肥大した乳首を容赦なく伸ばされ、「ふごっ! うごっ!」と鼻水と涎を垂らしながら、 「ケッ、ケツマンコ奴隷カメはっ……短小ザコちんぽイきたくてっ……! もっ、もう限界ですッ……!」  と訴える。 「つまんねー」 「……あっ……! もっ……申し訳ありませんッ……! だ、だったら! おちんぽっ! おちんぽっ、ブラブラさせてっ、腰へコダンス踊りますッ!」  ちんちんポーズのまま、ジャンプし、「あはっ! イきたいっ、イきたいっ、イきたいっ!ようッ……!」と腰をヘコヘコ揺らす。 「3日もおちんぽシコシコできなくてぇっ、もうザーメンタンクあふれちゃいそうですっ♡ ケツアクメでイくことしか考えられにゃいっ! 無様すぎる全身おまんこ奴隷っ、どうかっ、メスイキさせてくださぁ〜いっ♡」  両手をマラカスを振るように動かし、突き出した尻を大きく振る。 「ははっ、ひどいなぁ、こいつ」  その様子を動画に収めた統が鼻で笑う。「イギリスに来てからタガが外れたよな。もう立派なおまんこ奴隷だよ」 「うっ! はいっ……! おまんこっ……! だいしゅきぃっ♡」 「もういいんじゃね? そもそもなんで3日も外してやらなかったんだよ?」 「……だってこいつ、語学学校のクラスメートのチャイニーズと楽しそうにランチしてたんだぜ」  不満そうにむくれる司。 「だからちょっとしたお仕置きだよ。その――おまえはおれのもんだっていう――な」 「……やっぱおまえカメに惚れてんのな」 「バッ……ちげーよ。こいつが尻軽だからだよ。気をつけないと誰かに()られるかもしれないだろ。まったく――しかたねぇな」  ガラステーブルの下のトレーボックスから貞操帯の鍵を取り出した司は、カチッとロックを外した。   スイッチを切ったアナルプラグを抜き取り、奴隷のマスクを剥ぎ取る。 「あっ……」  期待に瞳を輝かせる奴隷――椿に、 「ちょっとだけ待ってろ」  ジーンズの前を開き、先走りの液で湿ったペニスを取り出した司は、 「おまえがほしいものは――なんだ?」  暖炉の前の絨毯の上に椿を立たせ、後ろから聞く。  尻たぶを広げられ、梅干しのようなケツ襞が丸見えになった尻穴をヒクヒクさせ、 「つ、司さまの――おちんぽです……」  恥じらいながら椿は答える。   「手を前に突いてケツ突き出せ。バックでハメてやる」  司は貞操帯を外す。 「‥‥‥うっ! おっ……! おぉっ……! ンッ……!」  カエルのように手を前に突いた椿は、くの字に開脚した格好で犯されながら、 「イグッ! またッ! イグッ!」  射精の自由を得たチンポから、立て続けにザーメンを飛ばす。 「へっ。秒でイッてんじゃねーよ。このザコが」  ハメられたまま、ピチンッ、と何度も尻を叩かれ、イッたばかりのチンポをぶるんぶるん揺らす。 「ハッ! アッ! もっ……! もっと! ひどくしてッ! おまんこっ……! 奥まで突いてぇっ……!」 「バーカ。奴隷の分際でお願いしてんじゃねぇ」  満更でもなさそうに笑った司が、より奥深く――椿の求める場所へとペニスを潜り込ませていく。 「うっ! ぐぅっ……! イィッ! しょこっ! いいよぉっ♡ ケツマンコアクメッ、とまりゃないっ! うほっ! あっ! はっ……! ンッ……!」    プシュ―ッと絨毯の上に飛び散る、メスイキ潮。 「このままナカに出してやる。一滴残らず絞りとれ」  ドクドクと腹のナカに注ぎ込まれる精液に身震いしてから、 「あっ……! ごっ、ごめんなさいッ! おしっこっも! でちゃうっ……!」  チョロロロッ……と股の間からおしっこを漏らす。 「あーあ、また絨毯汚してんじゃん、おまえら」  ソファに座り、スマホをいじっていた統が、高級なペルシャ絨毯の上にできた精液と小便溜まりにため息をつく。 「いいんだよ。あとでクリーニング出すから。――よし、チンコ抜くぞ。ザーメン漏れないよう、しっかり引き締めておけよ」 「は、はい……」  内腿を尿で濡らした椿は、大股開きの尻穴をキュッと窄める。 「よくできた。いい子だな」 「あ、ありがとうございます……」  頭を撫でられ、頬が赤くなる。 「もうここでザーメン出しちまえ。手伝ってやるから」  指をかけられ、左右に広げられた尻穴からブゴッと精液が噴き出す。 「おほっ! うぐっ……!」  ブリュッ、ブリュッ、と下品な音を立て、飛び出してくるザーメン。  奥のほうまでグリグリほじられて、さらなるケツアクメがとまらない。  尻を高く突き出し、絨毯に頭をグリグリこすりつけた椿は、 「もっ、もうっこれ以上はっ……でないッ……!」  ブーッ、と、おしまいを告げるような屁を出す。 「ははっ。おならでお知らせかよ」  と笑う統。 「……うーん、指にクソがついてる。一度出させたほうがいいな。バスルーム行くぞ、カメ。浣腸してからきれいに洗ってやる」  司は椿の首輪を引く。  ――それからしばらくして。  ラベンダーのボディソープの匂いを漂わせながら、ガウンをまとい、バスルームから出てきた椿。  綺麗にヘアカットされた天然パーマの髪が、耳の下でくるん、とゆるやかなカーブを描いている。 「ちゃんと髪乾かせよ。これから出かけるからな」  椿の髪を乾燥機から取り出したばかりのバスタオルでゴシゴシ拭き、冷蔵庫から出したミネラルウォーターを口に含み、口移しで飲ませる。 「……ふっ――……ンッ……」  よく冷えた水が、乾いた喉にすうっと落ちていく。  何度もキスをし、水分補給させてから、 「そうだ。新しい下着が届いたんだっけ」  ウォークインクローゼットから白い箱を取ってきた司は、ガウンを脱がせ、女物のランジェリーを椿に着せた。  メイドコス風のその下着は、首周りがフリルのリボン襟で飾られ、黒い三角ビキニの真ん中に乳首を出すためのチャックが付いていた。  バタフライのかたちをした極小のレースTバックの上を、エプロンのような白いヴェールが覆う。  そのヴェールをめくりあげた司は、バラフライをずり下げ剥き出したチンポに、リングピアスを装着した。   「うっ、くぅっ!」  亀頭とウラスジを挟んだピアスに、椿は目をつむる。  ピアスを引き、ちゃんと付いたことを確認した司は、 「傷もよくなってきたな」  ピアスの周りを覗き込む。 「最初は血がとまらなかったもんな。よくがんばったよな。えらいぞ」 「あ……ありがとうございます――」  ――乳首とチンポにピアスの穴を開けられてから1ヶ月。  痛みはすべて快楽に変わった。  ビキニから取り出した乳首とチンポのピアスリングに、3点リードチェーンの金具を嵌めた司は、革製のリードを引き、 「よし。犬として歩け」  と命じる。  四つん這いになり、Tバックで強調された大ぶりな尻を振りながら、ベランダの近くにある全身鏡のスタンドミラーまで移動する。 「服従のポーズだ」 「はい……」  立ち上がり、胸を突き出して手を頭の後ろに組み、ガニ股になる。 「見ろ。これがいまのおまえの姿だ」  鏡に映る――ピアスを穿たれた性器をチェーンで引かれ、女物のランジェリーを身につけ、ハァハァと舌を出す、はしたないメス堕ち奴隷。 「エプロンを上げてチンポを出せ」 「は――い……」  ふるえる手で、股間を覆うヴェールを持ち上げる。  リングピアスの付いた亀頭から、ダラダラとこぼれ続けるスケベ汁。   「ヴェールが染みになってるぞ。だらしなく発情しやがって」 「うっ……も――申し訳ありません……」 「せっかく買ってやった下着を汚した罰だ。ピアスひっぱられていつもみたいに踊りな」 「……ぐっ……! おぉっ――――ッ……!」  リードを引っぱられ、包皮と乳首をありえないほどに引き伸ばされ、 「いっ! いだいっ! いだいですっ!」  泣き叫びながら、腿上げのように交互に脚を上げる。 「ほら、イッチニッ! イッチニッ!」 「はっ! あぁッ……!!!」  鏡の前で、リードを引かれながら、エアロビのように大きく足を上下させられ、恥ずかしさと痛みにチンポからポトポト汁が垂れ落ちる。 「ははっ。こんなんされて感じてんの? おまえ相当うまい調教してんな」  テレビを見ていた統がそばにやってくる。 「おれもちょっと遊んでいい? こないだロングディルド買ったじゃん。あれ入れてみたい」  司の許可を得た統が、クローゼットの中から、肌色の龍の卵型のディルドを持ってくる。 「これ長さが50センチ、太さが10センチあるんだと。よほどのケツ穴上級者でないとキツイってレビューに書いてあったけど……」 「……オッ! オォッ……ンッ!」 「ほーら。入ってく。入ってく。おれたちのケツマンコ奴隷はホント優秀だよなぁ~」 「それ、バイブ内蔵だろ。スイッチ入れてやって」 「どれどれ……これか。おっ、なかなか強烈じゃん、よしMAXにしてやれ」 「あっ……! あぁぁぁぁァッッッ……!」  巨大なロングディルドのバイブで奥まで抉られ、 「おっ! ほぉっ! らめっっ! もっ……! イグッ……!」  振り回したチンポから、ピュルピュルと汁を飛び散らす。 「ん? なに? 潮? ザーメン?」  後ろでディルドを押さえていた統が司に聞く。 「ザーメンだよ。きっとこのあとすぐ潮吹くぜ」 「ウッ! あっ! はっ……♡」  司の予告通り、無様なアへ顔を晒しながら、プシュッ、プシュッと潮も吹く。 「せっかく風呂入れたのにまた汚れたな。いったいいつ出かけられるんだよ?」  尻穴に突き刺さったロングディルドを引き抜きながら、統はぼやく。  リードから手を離した司は、バスタオルで股間と太腿を拭いてやってから、椿の顎をおさえ、キスをする。 「……んっ……! ふっ……うっ――んっ……!」  ごほうびのような――甘く蕩けるキス。  ――クローゼットから、ガーターベルト付きの黒いストッキングを取ってきて着させる。  腰回りのレースから細長いガーターが伸びた、エロティックなストッキング。  チンポのはみ出たバタフライTバックの股間を持ち上げ、外出用の小さなアナルプラグを、尻穴に嵌める。  サオの両側にテープで貼りつけたピンクローターのコントローラーとアナルプラグのリモコンをストッキングの中にねじ込んでから、一斉にスイッチをONにする。  ウィンッウィンッ……、ブブブブブッ……と前後で暴れ出した責め具に、「おっ……! ほっ……! おんっ……!」とガニ股ポーズをとらされていた椿は、目を剥く。  乳首とチンポにつながった3点チェーンはまだ付けられたままだ。 「ははっ、いい格好だな」  車のキーを手にした統が、鏡の前でポーズをとる椿を揶揄する。 「さすがにこのままでは出かけないよな」 「もちろん」  コート掛けから白いミンクのコートを取ってきた司は、下着の上からそれを羽織らせる。  膝丈まである、可愛い丸襟の、フワフワした毛皮のコート。 「どこ行く?」 「ハロッズデパートかな。――来月、カメの誕生日だろ。指輪見てやろうかと思って」 「へぇ……結婚指輪かよ?」 「ちっ……ちがっ……! チンポのピアスにでもぶら下げたら面白いかな――と思っただけだよ」    コートのベルトを締めてやった司は、その下に手を差し込み、引き出した3点チェーンのリードを持つ。 「行くぞ」 「……うっ……! はっ……はいっ……!」  リードを引かれ、ひょこっひょこっとぎこちなく足を前に出し、椿は歩き出す。  歩いているうちだんだんコートの裾がめくれ、中の下着が顔をのぞかせる。 「ははっ、チンポ見えてるぞ」  アパートのドアノブに手をかけた統が振り返って笑う。  白いヴェールを突き上げ、飛び出したチンポから、ポタッ、ポタッ、とこらえきれないスケベ汁が垂れる。 「あまり股を開くな。このドスケベおマンコが」 「あっ……ご……ごめんなさいっ……!」  リビングに戻り、何か持ってきた司は、 「これで栓しとけ」  椿の尿道に、小さな鈴の付いた尿道ブジ―を突き刺す。 「うっ! ぐぅっ……!」   「おーいいじゃん。ケツマンコ奴隷カメちゃんのエロエロ外出姿、完成~♪」  統は口笛を吹く。  コートの前を合わせてやった司は、「……あんまエロい顔すんなよ」といいながら、ファー素材のロングブーツを椿に穿かせる。  ドアが開かれ――リードを引かれながら、椿は外に出る。  コートの下で、ブジーの鈴が、シャランッ、と小気味いい音を立てて鳴った。  (了)  

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